プリキュアを読む

感想やまとめとは違う分析的なもの

【ハグプリ】はぐたんとルールーのこころの成長


文字通り赤ん坊のはぐたんと、これまで便利なアンドロイドとしてしか生きてこなかったルールーが、こころを獲得していくことについて考えてみる。

ヒトの感情の成長

ヒトは、誕生後、まず不快の感情が現れ、その後、快の感情が生まれるものらしい。これは生理的欲求の未充足は生物の生存に重大なことであり、まずそれについて認識し、その後、充足し満ち足りる状態を知ることが、何にも増して優先する感情ということ。そしてその後、複雑な感情へと分岐していく。

はぐたんの心の成長

「Hugっと!プリキュア」における、はぐたんとルールーの心の成長を見てみる。はぐたんは、初期の頃、はなに対し意味不明にむずかったり、プリキュアになれなくなったはなを救った後の長い眠りから目覚めた途端に空腹を訴えたりと、不快な感情描写が多かった。話数を経るごとにそのような描写は減ったが、これは、はぐたんが成長した可能性もあるが、はぐたん自体はあまり変わらないが、ストーリー上、不要として省略された可能性も残る。はぐたんの行動は、プリキュアになれなくなったはなを救った時のように、重大局面になると、論理的でなく、生理的欲求で感情が左右されることが多い。その点では、はぐたんの感情は、赤ちゃんのそれであり、論理的思考力は弱い。しかし、はなを救ったまさにその時のように、社会的な感情を持たなければできない思考力はある。

ルールーの心の成長

一方のルールーは、はぐたんと異なり、生理的欲求で感情が左右されることはなく、社会的な感情は弱い。というより、登場時は、アンドロイドだから生理的欲求もなく、そもそも感情もない。しかし、論理的思考力はある。ただし、その論理的思考の元が、AIという、学習することで、どんどん思考行動が変わっていくものである点が、単なるプログラミングロボットとの違いである。当初は、事象を確率として定量化することが多かったようだが、話を経るごとに単純な確率ではなく、より複雑な方法で事象を解こうとして、その度に「理解不能」と言っていた。しかし、この理解不能のセリフは、それを口にした時点では、既にルールーにとっての1データとして取り込みが完了していることを意味するもので、次回からは、それも考慮した判断ができるようになることを表す語である。つまり、ルールーの言う理解不能は、理解したと同義なのである。

おわりに

以上から、はぐたんとルールーは、思考力という点で、物語開始時点では、軸が正反対であると言える。しかし、ルールーが光堕ちした際は、はぐたんとルールーは、精神的に未熟な者同士とは思えないオーラを感じるやりとりをしていた。
なお、ルールーは、愛という感情を元にすると、今度は、えみるとの違いが際立つのであるが、それは別途考察する。