プリキュアでは、ハグプリに限らず各人に色が割り当てられている。
ハグプリでは、登場順に、①エール桃色、②アンジュ青色、③エトワール黄色、④マシェリ赤色、⑤アムール紫色(✳︎)となっている。
✳︎:マシェリとアムールは、同時であるが、公式での表示がマシェリ、アムールの順なのでこれに従う。
ここでは、ハグプリにおけるイメージカラーについてみてみよう。
虹との関係
日本では一般的に虹は七色、 赤橙黄緑青藍紫
で表される。ハグプリの色を、虹の七色に準じて並べるとこうなる。
赤 : キュアマシェリ 黄 : キュアエトワール 青 : キュアアンジュ 紫 : キュアアムール
で、虹の7色の場合、キュアエールはどこにも当てはまらない。ついでに、登場順をみてみる。虹の対象外の人(キュアエール)を除くと、以下になる。
赤橙黄緑青藍紫
④◯③◯②◯⑤
やや紫寄りの青色のエールから始まり、赤方に色を1つ飛ばして進む。虹の左端の赤のマシェリまで到達すると同時に反対の紫のルールーもプリキュアになることで、虹の両端が埋まり、バランスの良い虹が完成する。
力と知は愛の中にある
それぞれが何のプリキュアかを付加すると、次のようになる。
赤橙黄緑青藍紫
④◯③◯②◯⑤
愛◯力◯知◯愛
これは、愛の中に知恵と力がある形となる。知恵と力は愛のために使わなければならない…とか、知恵と力は愛に基づいて使わなければならない…とか、そういうメッセージと考えられる。この意味では、当初4個あったプリハートは、本来5個なければならず、最後のプリハートは必ず分裂する必要があった。そうでないと、虹の両端が閉まらないから。
虹の中にないエールの色(桃色)
そして、ハグプリが素晴らしいのは、最初にプリキュアになった①のエールが虹色の中に入っていないことだ。虹では各色は層になっており、赤の外は紫外線なので目に見えず、紫の外も紫外線なので見えない。つまりマシェリとアムールは真逆に位置し接点がない。そこで桃色のエールの出番である。
虹には桃色は出てこないが、色を円環の中に位置付ける色相環では、桃色は赤と紫の間に現れる。つまり、虹の両端が開いた層を結びつけ、円環にする役割をエールの桃色は持っているのだ。魔法少女まどか☆マギカの鹿目まどかといい、ピンクの魔法少女は円環好きである。
なお、まどかの場合、キャラクターの変身順ではなくキャラクターの登場順で考えると、まどか(桃色)ははなとおなじく桃色で対象外として、それ以外は、ほむら(紫)、さやか(青)、マミ(黄)、杏子(赤)と、紫から赤へというハグプリ以上にきれいな色相環の順になっている。
プリキュアのペアリング
ハグプリに話を戻す。
赤橙黄緑青藍紫
愛◯力◯知◯愛
この並びから、マシェリとエトワール、アムールとアンジュが近い位置にある組となることが分かる。つまり、えみるのリスク管理能力に基づく愛はほまれの力と、ルールーのデータ分析力に基づく愛はさあやの知恵と結びつくということ(なのかなぁ)になる。現に、第20話で、えみる(赤)とルールー(紫)がプリキュアになる直前、それぞれが相談したのが、ほまれ(黄)とさあや(青)だった。黄のプリキュアが黄に近い愛のプリキュアの片割れであるえみる(当時はまだプリキュアになる前)の相談に乗る。青色のプリキュアが愛のプリキュアの青色に近い片割れであるルールー(当時はまだプリキュア前)の相談に乗る。
色相環上のバランス
ところで、虹で考えると赤黄青紫はバランスが良いが、色相環で考えると、赤桃紫の間が近く、バランス的にアンジュとエトワールの間が開き過ぎになる。このバランスの悪さを修正するためには、もう1人プリキュアが必要となる。これは、エールの色である桃色の反対色、つまり緑青に近い色となりそうである。しかし、過去の魔法少女もののみならず、戦隊ものも含め、緑色は人気がないらしいので…その一方で、緑色は、虹の七色の中では、真ん中に位置するので、特別な色と言うこともできなくもない。