プリキュアを読む

感想やまとめとは違う分析的なもの

【ハグプリ】常に成長し続けるのが人間というもの。ゆえにルールーも人間だ


ハグプリにおいては、人の成長を真面目に描くエピソードが多いが、これにつき全体を流れる"なんでもできる なんでもなれる"の思想を軸にみてみる。

人の成長に終わりはないし性別の差もない

人間は、いくつになっても成長していくし、やりたいと思ったことは意思があれば、その人なりにやり通すことができる。そして、他者がやりたいことをやろうとしている姿をバカにしてはいけない。むしろ応援すべきということをハグプリは繰り返し丁寧に描いている。
えみるがギターを弾くことを"女の子がギターなんて"というえみる兄に対し、ルールーがこの時点ではまだ心に目覚めていないにも関わらず"怒って"、

あなたはえみるのマスターなのですか。マスターでないならば、命令に従う義務はないはずです。
第15話「迷コンビ…?えみるとルールーのとある日」」©ABC-A・東映アニメーション

と言ったり、えみるが"女の子なのに"ヒーローに憧れることを間違ったことと言うえみる兄(*)に対し、はながかなり怖い顔で、

人の心をしばるな
第19話「ワクワク!憧れのランウェイデビュー!?」©ABC-A・東映アニメーション

と繰り返し"女の子らしさ"を他者に求めることで他者のやりたいことを制限しようとする者に対し反論を1ヶ月空けて2度繰り返すあたり、かなり力が入っていると感じさせる。
*:こういう責められる役割を一手に引き受けてこの人は本当に偉い!(追記:この功績が認められ、その後の第25話夏祭り花火回でご褒美をもらいます)

"なんでもできる なんでもなれる"は、応援の言葉

"なんでもできる なんでもなれる"がハグプリのキャッチフレーズとなっている。実際にはこれは現実的ではないけれど、何かをしたくて、何かになりたくて頑張っている人、つまり成長を渇望している人は、馬鹿するのではなく、エールを送るべきという意味で、このキャッチフレーズのプリキュアのピンクがキュアエールというのは、非常に説得力がある。

世代を超えた成長譚としてのハグプリ

そして、このハグプリでは、年代を問わず様々な成長譚を見せてくれる。はぐたんで赤ちゃんの身体の成長を、えみるとルールーで友情を育むことによる心の成長を、はなで自分は何者でもない普通の人間であると自覚することの悩みを、ほまれでなりたい自分となれそうな自分のギャップに悩む心を、さあやで…さあやまだ弱み見せてないな。まあ、気を使ってばかりいるからそのうち何か起きるでしょ…、そして多くのモブの方々も様々な悩みに対峙して成長する姿を見せてくれて、それをはな達が応援する姿も見せてくれるんだけど、第22話では、ついにパップルさんが挫折を乗り越えて前を向こうと決心したわけで、はな達は、これからは、大人の心の成長までも応援していくことになるのだなぁと。そもそも、チャラリートという若いけれど一応オトナな人を既に導いたりしていたしね。