プリキュアを読む

感想やまとめとは違う分析的なもの

【ハグプリ】ルールーに最初に心を教えようとしたのは誰か


ルールーは、野乃家に潜入して以来、順調に心を獲得していったが、一番最初にルールーに心がないことを見抜き、心を得させようとしたのは誰だったのだろうか。その人物は、非常に人を見る目がある人物であり、これからプリキュア達が、岐路に立った際にキーパーソンとなりうるはずである。それは誰なのだろうか。

第11話以前

ルールーは、パップルやチャラリートと会話をしているが、心のある人間としてと言うより、Siri や AIexa を相手にするような対話をしている。つまりルールーは、相手が何か言ったことに対し、それに応じて回答を返すという形の会話であり、これにより心を獲得するようなものではなかったと考えられる。

第12話 ドキドキ!みんなでパジャマパーティー!

野乃家に潜入したのは、第12話の終わりである。しかし、この回は、はなの母親の記憶を操作した上で、はなと対面したところで終わっているので、特に心を得させられたと考えられるエピソードはない。
なお、ルールーとのパジャマパーティは、この回ではなく次の第13話である。ただし第13話におけるルールーとのパジャマパーティ(?)は、はなが一方的にルールーの部屋に行き、騒いで寝てだけであり、パジャマは着ていたもののパーティとは呼べないものであった。

第13話 転校生は フレッシュ&ミステリアス!

アバンにて、ホームステイに来たルールーに『お会いしたことありますよね』と言われ、はなは過去に会ったか記憶にないので、動揺し、ルールーに、

久しぶりー

と抱きついた際、

理解不能です

と言わせているので、ルールーのデータベースに何かを残したのは事実としてあるが、心を得させようという行動ではない。単に突飛な行動なだけである。はぐたんとの二人羽織は理解不能と言うし、手巻き寿司を非効率と言うし、歓迎会において、挨拶は初日に済ませたのに、なぜまたやるのかとも言うルールー。ほまれに

気持ちの話だけど

と咎められると、ルールーは、あっさり、

気持ちですか…理解不能です

と答えている。これは、"心"という語ではなく、"気持ち"という言葉を使っているが、"心"的なことについての会話である。しかしほまれを含めた誰も、ルールーに、そもそも"心"という概念がないことに気づいていないし、ルールーにも響いていない。ハリーもルールーの言動に対し、

感じ悪いなぁー

と感情があることを前提とした発言をしている。ただしこの場面で唯一、他の者たちと違うものを感じ取ったようなリアクションをしているのがはぐたん。
「ん?ルールーのヤツ、何か言っとるぞ!」(はぐたん)
「はぁ…なんだこのAI、ポンコツやな!空気読めや!」(はぐたん)
「しゃーない、教育したるか!」(はぐたん)
とはぐたんの表情が変わる間、、大人2人(ハリー、はなママ)に表情の動きがないところがポイント。はぐたんのみ何か読み取ったということ。その直後、Aパートの終わり、だめ押し的にパップルに『心のない機械人形』と言わせている。
Bパート。ルールー発注によるオシマイダー対決中に

家族なろう

と言うはな。さらに、

あなたが好きだから

と追い討ちをかける。これはルールーの心に訴える行為であるが、ルールーが心のある人間であることを前提とした行為であるため、意識的に心を得させようとする行為ではない。
そして、ルールーが心を持たないことのまずさを理解したはぐたんはすぐに動く、かの第13話に続くのは、名作の誉れ高い保育園回だ!

第14話 「はぎゅ~!赤ちゃんスマイルめいっぱい!」

ここでルールーが、赤ちゃんを攻撃しようとするオシマイダーに攻撃中止命令を出すという母性に目覚めたような描写があるが、果たして… なんとはぐたん、はぐたんを含む赤ちゃんたちの保育をやってるつもりのルールーに対し、こころの教育を開始するという行動に出るのである。

さあやの育児書を読もうとするルールーに、
「おい、お前!そんなん持ってきて何するつもりや!」(はぐたん)
熱心に読み込み開始したルールーに
「いやいや、知識よりまず心構えというか、気持ちだろ!」(はぐたん)
育児書をめくるルールーに、
「そこまでだ!」(はぐたん)
読む手が止まるルールーに、
「…(何も分かっとらんな。可哀想に)」(はぐたん)
加えて、
「人の気持ち分からんで、知識だけ得ても、保育は無理やで。保育は現場で起きとるんや」(はぐたん)
そして、「お前がやっとるのは、赤ちゃんが、こうして、読めるわけない本のページめくるのと変わらんのや」(はぐたん)
と自らめくり始める。
「おい、分かったんか?分かったんなら、実習始めるぞ!」(はぐたん)
「はぁーぎゅっ、はーぎゅっ」(はぐたん)とはぐたんはクシャクシャと雑に育児書をめくり始める。ルールーは多少悪意のある目ではぐたんをみる…と、なんとも思慮深いはぐたんなのであった。ただし、はぐたんが実際に発することができる言葉は、この時点ではまだ、「はーぎゅっ」くらいなので非常にもどかしいし、画面だけ見ていると、単にはぐたんがルールーの勉強の邪魔をしているようにしか見えない。
第14話は、ルールーが、自身が保育の仕事をしているつもりで、逆にはぐたんに、こころの教育を開始されたという重要な回であるところが、なんとも味わい深いのである。

【セリフ】「HUGっと!プリキュア」(©ABC-A・東映アニメーション)より引用