プリキュアを読む

感想やまとめとは違う分析的なもの

【ハグプリ】第25話 お祭り浴衣回なのに息抜きできないなんて


またもバカンス回!…なんだけど、タイトルの「夏祭りと花火とハリーのヒミツ」中の、"ハリーのヒミツ"が余計で、悪い予感しかしない…となるのが、普通のプリキュア。しかしこれ、ハグプリだから、逆に大丈夫でしょ。だから今回は、通常回、通常回のはずだ…

しかし、やはり衝撃の展開が

今回も、展開てんこ盛りなんですが… まず、ストーリー的に、一番の衝撃が、これ。
ハリハム・ハリー(ハリネズミ風ハムスター)の過去。ハリーが食糧を調達してきた際に映ってる、中央のお方が、ビシンに似たハクビシン。で、その左の青くて尻尾ふわっとさせてるのが、リストルに似たリス。
おいおいおい。まさかの、みんなまとめて正体小動物なのか。リストル(に似たリス)までも、ハリーに養われとるやん。"こんな小動物を、人型にして手下に置くとは、ジョージ一体何者なんだ"感が高まる。で、なぜかビシン(に似たハクビシン)だけ服着てる。しかもその服の色が今も残っている。そもそも1人だけ獣の時から服着てるのは何か理由があるはず。残りの正体不明の3匹も気になるしね(一番右は、パップルさんの恋敵ジェロスらしいと言ってる人多い)。

もちろんバカンス回らしさも

…とまあ、ストーリー展開上の驚きもある一方で、カップリングもバンバン出てくる。男女、女女、男男と、大括りの組み合わせとしては全組み合わせのペアができてる。

①ほまれ×ハリー

鉄板、王道、美男美女。さあやは察知能力が非常に高く、気を使ってほまれとハリー(赤ん坊付き)を二人きりにする空気読みまでやってる。けど、さすがにメインターゲットには、この空気読む表現はちと早くないか。

②えみる×ルールー

おしとやかに見えるが、こいつら2人とも団体行動に向かない一匹狼同士のペア。皆が場所取りに行こうと言ってるのに、まだ出店見ていたいと拒否するからね。

②えみる兄×アンリ

一緒に歩くだけで楽しくてたまらない時期なんだね、2人とも。ついこの前の話まで生き方の根本に関わるところで完全に考え方が違い、カップリングの予感は全くなかったので、意外性という点では良いといえば良い。またそこまでの話をすっ飛ばして結果のみを見せるという点でも良い。

ついでに、恋愛・友情抜きのカップリングパターンとして、さあや×ルールーのライバル共闘まである。この2人が手を組んで、理論的戦略立てて臨まれたら、誰も勝てんよ。

片思いパターンも2つブチ込む

あと、ペアではなく片思いまでぶち込まれてる回なのである。阿万野ひなせ君の一目でわかる片思い感…哀愁の阿万野ひなせ君。はな、もうほんの少しだけで良いから、嬉しそうな感じ出してやりなよ。ハリーの件がなかったら、彼がネガティヴウエーブってなってたぞ、きっと。
もう1つの片思い、ビシンとハリーの一方通行の愛。こんなのまで入れてくるかぁ…片思いにしろ、阿万野くんとは大違い。ビシン、ルールーの二の舞で、自我崩壊するパターンだよな。ルールーと違って、元々感情があるだけに、というか感情だけで行動しているだけに、悲惨なことになりそう。
ということで、考えられる愛情を伴う人と人との組合せ全てぶち込んできてます、この回。

戦いも内容充実というか驚愕

戦いの方は、エピソード多くて忘れそうになるが、こちらも凄い!一応、ほまれ回なので、ほまれが、巨大化したハリーの中に入るという、これまでチャラリートやパップルにやってきたことを一瞬するのだが、中で話すまでもなく、手を突っ込んだだけで、あっさりハリーを救出して、見てる方が肩透かし。でも、それがほまれとハリーの培ってきた絆なのでしょう。言葉はいらない。手を触れれば通じる。「マジでキツイときに、一人だけで抱え込まないで」と、指切りした間柄だからね。ハリー、もうほまれに頭上がらないな、一生。本来の時間軸上は、ほまれが死んだ後に、ハリー生まれてるんだろうけど…と、書いたが、どうも違った。中に入る白く光る手は、未来における改造されたハリーを救った白いプリキュアの手のようだ。ハリーは、エトワールの差し出す手から、それを思い出して、正気に戻ったという解釈の方が正しいな。白い手に先行して描かれたエトワールの手は、白い手とは手首の布の形状が異なるので別人。で、そのタイミングで、少なくとも放映された最初のハグたんの「はりー」という呼び声が聞ける。
祝!初はりー。
戦いが終わった後も、ハグたん「はりー」って言うし、これは、白いプリキュアとハグたんが何らかの関係性を持つこと確定(まあ、同一人物というのが一番可能性ある)。まあ、ほまれが、ハリーに、ヒーロー然としたベタなプロポーズ(✳︎)したので、カップル回は、めでたしめでたしである。

✳︎:ほまれのプロポーズ

何してるの?これがあんたが今まで隠してきた事?クライアス社の社員だったから?改造されたから?その程度で、私達が離れると思ったの?そんなわけ、ないでしょう。何が俺の問題なの?私達の問題でしょ。約束したじゃん。一緒にやってこうよ

(こういう考え方をするの、両親の離婚原因と関係あるのだろうか)

ヒップホップミュージシャン ビシン

まあ、この戦いの一番の見所は、ビシンの

だまれよ、ほまれ!

という、ナイスなライム。たった7文字で韻を踏むことを成し遂げた男の顔。「だまれ!ほまれ!」だと、3文字が2語並んで言いっ放し感が強く出るので、間に「よ」を入れることで、日本人に馴染みのある七五調に整えている。お見事!

リスクマネジャー えみる

あと、ハリーの中でアスパワワとトゲパワワがぶつかり合っている際、エール、アンジュ、アムールも傍観してしまっている中、

ハリーを助けるのです

と先輩3人に指示し、久々にリスクマネジメント専門家としての仕事をしたえみる(マシェリ形態)の凛々しい姿は記憶すべき。

ほまれの家庭状況、特に母親との関係

第25話の冒頭。ほまれの家庭状況、生活環境を見せている。この情報提示がが、ほまれがスケートを頑張る理由を語るための前振りとなる。ビューティーハリーのレンタルはお金がかかるからか、祖母の浴衣を着るほまれ。でも、ばあちゃん、その身長差では、昔着てたのをほまれに着させるのは、無理やろ。丈が違いすぎる。そして、ハリーにこう言う。

わたしは、わたしを支えてくれる人のためにも、わたしのなりたいわたしになるって、決めてるんだ

これ、悲壮な決意を感じる。『決めてるんだ』が辛い。『わたしのなりたいわたしになる』は、決めてそうするものではない。ルールーではないが、なりたいというのは、心があふれてきてなりたいと思うもののはずだ。オブラート取れば、スケートで結果を出さないと、母を辛くする、だから頑張ると、言っているだけではないか。ほまれにとってのスケートは、"できる"ことではあれど、"なりたい"自分では、少なくとも今はないのかもしれない。

次回予告からの展開予想

次の第26話は、さあや回。ここでは母子の葛藤が描かれるのだろうなぁ。情報は、予告しかないけれど、推測してみる。
タイトルは「大女優に密着!さあやとおかあさん」と、業界探訪もの。タイトルに変な文言なし。まあ、だからこそハグプリでは要注意回なんだけど、疲れるね。前回の個人回は、プリキュア覚醒順に、さあや、ほまれの順で来ていたが、今回は、ほまれ、さあやの順となっている。これは、敢えてそうしたと思われる。母と子の関係の1つ、ほまれ母子を第25話でやって、続く第26話で、また別の関係として、さあや母子を描く。この連続する2話の収まりの良さで順番を変えたのだろう。さあやも、女優は、"できる"ことであるが、"なりたい"ものではない可能性が高い。もしくは、ほまれとは逆パターンで、"なりたい"けれど、実は"大成するほどは、できない"のかもしれない。

なんでもできる、なんでもなれるへのアンチテーゼか?

パターンが同じでは、ストーリー上、退屈なので、ほまれは、才能はあるが、心からやりたいわけではなく、自分のために縁の下の力に徹してくれる母親に、負い目を感じているから頑張るパターン。さあやは、才能は人並み以上にあるが、それ以上の才能を持ち、その分野で大成している母親との差に越えられない壁を感じ、やりたいにもかかわらず、才能が十分でないパターンというのも、ありえると思う。
この、ほまれとさあやのエピソードは、"なんでもできる、なんでもなれる"へのアンチテーゼとなるはずで、この第26話をどう終わらせるかは、今後のストーリー展開に大きく影響すると思われる。

娘の人生を思う母親の姿三様

更に1つ前の第24話のナイトプール回では、はなとはなママの関係が描かれている。はなママは、とにかく娘を見守り、必要と判断した時は、娘を言葉で肯定し、抱きしめる。ただそれだけするという教育方針を徹頭徹尾貫いている。その様子は、これまで何度か描写されてきた。つまり、第24話〜第26話までで、初期メンバー3人の母子関係を、その背景を含め、提示しようとしている。この第24〜26話の内、第24、25話は、サブストーリーとしてであるが、心身ともに成長期の娘と母の多様な関係を描いていることは明白。
その一旦のまとめとして、第26話が来るはず。ゆえに、第26話は、今後の展開に重要な回となる。そして、わざわざ順番を、ほまれー>さあやとしたことは、さあやの母の社会的地位に立った価値観と、さあやを含むプリキュア世代の価値観とのぶつかり等、なんらかのテーマを提示してくると思われる。
だから、期待できる。
ほまれの、"なれる"自分と、"なりたい"自分。
さあやの、"なれる"自分と、"なりたい"自分。
そして、第11話で、ほまれとさあやみたいな、他人より秀でたものがないと嘆いた、はなの、"なれる"自分と、"なりたい"自分。
これについての掘り下げの、スタートが、第3クール頭、かつ後半開始となる第24〜26話なのだろう。答えをすぐに求めるべきではないが、後半のスタートダッシュが、どの程度の勢いを持つかは、この第26話にかかっていると考えるので、期待して見ていきたい。この予告をみると、ようやく"普通のプリキュア"になってきた気がする…けど、まあ、そうはいかんのだろうな。

何になったかより、何をどう選ぶのかが大切と教えて欲しい

なんでもできる、なんでもなれる、というのと実際になったものが、希望したものかは別の話で、その辺りをさあやママがさあやに示すというか伝えるというのだと良いなぁ。その上で、やはり女優の道をという選択も、機械工学の道に進むのもありだと思う。ルールーが数学系だから、さあやには是非工学系に進んで欲しい。

伝説のmktn降臨か?

あと、さあやママは、"完璧!"な、お方が母になったという理解で良いのでしょうかね。"完璧!"な人、つまりフレッシュプリキュア!のみきたん、クローバータウン在住、当時中二。
髪の色、髪型、眉の形、鼻の形、口の開き方ともに全く同じ…多分完璧主義者な点も。人を見分ける重要なパーツの1つである耳の形は、残念ながら、さあやママのが見えないけれど。
"完璧!"な人は、モデル目指していたが、女優として開眼したのですかね。ダンスも上手でしたしね。
恐らく、さあやママの下の名前を"美希"にしたり(多くの男性メインターゲット層が、エンディングのクレジットに注目するであろう)、"完璧!"というセリフを言わせて、SNSで盛り上げさせようという魂胆だろうなぁ…これ、本当にそうだったら、あざとすぎだけどね。

未来の就職はスカウトが主

もひとつ、前話の第24話のナイトプール回の終わりでも、今回の冒頭でも、パップルら、元クライアス社員は、えみるとルールーを芸能界にしつこくスカウトしてた。断られているのに諦めないのはなんでだろうと思うのだが、でもこれ、習い性なんだね。ビシンが、クライアス社にスカウトされたと言っているように、パップルらには、スカウトが日常的で自然な人材調達方法なのだろう。未来の人材調達がそうなのか、クライアス社がそうなのかは分からないが。だから、目をつけた人材は、とことん追うということでしょう。

忘れてはいけない一般人阿万野くんとリンゴの行方

さらに、トゲパワワ発生という緊急事態時の、リンゴ飴の行方。よりによって、彼に渡すか?はな、おまえさっき、思春期阿万野くんにひどい態度とったろ。彼、食べかけのリンゴ飴の意味を理解できず、頭ショートしてるじゃん。かわいそうに。まあ、阿万野くんよ、はなから「ちょっと持ってて」って言われたんだからな、大切に持ってろよ!(大丈夫だ、阿万野、それはアダムのリンゴだ。食べて良い。はなは振り向いてくれる…と信じたら良いかもしれないのではないだろうかと思うのだが、どうかな。ま、この時既に、はなは戦いを終えてプリキュア仲間たちと和んでいるけどね。もちろん、リンゴ飴のことなんか忘れて)
くじ引きで、"はなのために"ぬいぐるみ取ってくれた思春期の阿万野ひなせくんに食べかけのりんご飴渡すとか、はなは鬼か。もしくは、阿万野くんのことを試してるね。どちらにせよ、はなは、恋愛面はダメだ。ひょっとしたら、恋をする前に、はぐたん登場で心が母になってしまったのかもしれない。というか、このシーン入れること思いついた人の頭の中見たい。阿万野くん、それまで吹奏楽頑張ってたし、はなにも、タイミング良く話しかけていたじゃない。そんな性格イケメンにこの仕打ちを描こうと思うのは、ちょっと歪んでる…というか、準メイン視聴者の怨嗟に応えたのか。それもひどい話だけど。

阿万野くん、人類の始祖の領域へ

というよりも、逆に考えると、旧約聖書のイメージか。
はなが、阿万野くんにりんご飴渡すのは、イブが、アダムに禁断の果実渡したことと外形上の行為は同じ。これで、はなのカップリングが進んだのかな。キュアエース好きの男(千瀬ふみと)もいるけど、ぬいぐるみの件では箸にも棒にもかからなかったが、阿万野くんの方が、一歩リードしただろ。苗字の数字も10倍だしな。
さて、ハグたんが誰の子か推定も少し進んできたかな。

【セリフ】「HUGっと!プリキュア」(©ABC-A・東映アニメーション)より引用