アニメ成分補完計画

感想やまとめとは違う分析的なもの

【ハグプリ】第18話 なぜこの回だけ時計が主役なのか"理解不能"


多くの人が気づいたと思いますが、時計がたくさん出てくる時計回です。予め断っておきますと、この時計に意味があるのでしょうが、意図をいまひとつ読めませんでした。ルールーやはぐたん、ハリーが未来から来ていることと関係があると思われますが、この回以外で時計は強調されていないので何とも…なんですが、以下、強引に読み解いてみました。

5:55(Φs)

まずAパート。いきなり登場する重要アイコン"時計"。午後5時55分ということは分かるが、それが何を意味するのかは、分からない。そして、この時計、時刻だけでなく、その影も何かを象徴する役割を担う。最初は影で分けるスペースの右側に他のプリキュア達と一緒にいるルールー。これは、第16話ほまれ師匠回での、パップルとの日陰日向境界線描写と似た構図。この時も、ルールーは、クライアス社側(左側)ではなく、プリキュア側(右側)にいる。そして陽が傾き、クライアスの影が、ルールーの足下に忍び寄る。ルールーは、最初は影が迫るのを後ずさりして避けるが、最後は、影の側に行く(ここは解釈が難しく、ためらいつつも影の側に行くのか、吹っ切って左に行くのか、それとも二重スパイとして行くのか正確には分からない)。今回も、最初ルールーは、右側にいるが、左側、時計の影の先に自ら歩いて行く。

ルールーの決意と踏み出し

次にルールーは、100%野乃家を追い出されることになるが、はなママの記憶を戻すと覚悟を決める。しかし、その一歩が踏み出せないルールー(これも、ためらいなのか違うのか分からない。ルールーの手が、握りこぶしではあるが、握り直す等の演出がないため、どの程度固く握っているのか分かりづらいく、感情が読み取れない。というか、ルールーは、まだ"心"を持ち始めた段階なので、本人が自らの心の中で何が起きているのか全く理解できていないという描写と考えれば、これは正しい描写)

はなの強さ

ここで、はなの手がルールーの手をつかむ。どうするのか…、はなのピンクプリキュアとしてのアイデンティティが試される場面。はなは一点の曇りのない澄んだ目で、

行くよ

と、ルールーを家族の前へ連れて行く。この行為からはなの精神的強さが分かる。さすがである。ピンクプリキュアに相応しい行動である。
決意こそすれ、行動に移すことのできない(ように見える)ルールーに、「真実を話すのは後にして、とりあえずこれまで通りでいこう」というような中途半端なことは言わない。しっかりルールーにケジメをつけさせる。これは、はなの見守り力であり、母親譲りのものであるこれが、はなのルールーへのエールなのだ。行くよのセリフにこれだけ詰め込まれている。
これまでのことを話せと促すはな。ルールーは哀しみを帯びた目でうつむいている(しかし、本人の中では、何が起きているか"理解不能"である可能性が高い)。しかし、はなの促しに素直に応じ、例の催眠術的なもので、はなママの記憶を戻す。

はなママの見守り力

はなママ記憶戻されるのだけれど、この人の見守り力と、ピンクプリキュアであるはなの母親という特殊な地位を考えると、ルールーごときの催眠術に本当に引っかかっていたのかイマイチ納得できない。

そか、全部思い出した

と例の催眠術的なものを解かれたはなママは言うけれど、このセリフも疑ってかかると、"全部"ってなんだよと言うことになる。ルールーが記憶を全て戻したか否かは、催眠術をかけられた側には分からないはずである。それなのに、消された記憶を"全部"思い出したと言えるのは、消された側が何を消されたか知っているからである。はなママ、図らずも真実を口にしている。いいぞ、はなママ。

全てを知ったかのようなはなママのハグ

そして、再度の時計の描写。午後6時近くに時間は経過しているが、ルールーによる時計の影渡り(≒Aパート始まって)から、まだ5分も経ってない。記憶を取り戻したにもかかわらず、ルールーもしっかり抱きしめるはなママ。やはり、はなママは怪しい。

怪我はない?ルールー?

と、はなより先にルールーの心配をするはなママ。はなも自分の母親の母性の大きさに驚いた表情をみせる。しかし、このセリフもかなりおかしくて、何故怪我について聞くのか。確かにプリキュアの戦いがあったことは、街の人々にも分かっているとは思う。しかし、過去に悪意を持って自分に催眠術を掛けた人間(正確にはアンドロイド)が、プリキュアが戦った現場近くにいること…この意味を考えれば、プリキュアの敵とルールーが繋がっている可能性を感じても良いはずである。それなのにルールーの身を案ずるのは、わざとらしい感じがする。逆に、"全部"知っているからこそ、身を案ずると考えた方が自然。

6:00の謎

そしてさらに、時計が進み、5時59分から6時へ。
さて、冒頭に触れた、しつこいほどの時計の描写について考えてみる。夕方6時…これはなんの時間なのだろうか。

3つ考えられる。

夕方6時の理由1つ目 : 数遊び

まず夕方6時は、18時ということ。そして、この回は、第18話であること。つまり、18時より前は、前回(第17話)のテーマ(ルールー光堕ち)の続きだよと、そして18時から今回(第18話)のテーマ(ルールーの新たな人生の第一歩。えみるとの新しい関係構築)が描かれるのだよという記号としての数遊び。そして、最初に出て来た、5時55分。
プリキュアで、555といえば、プリキュア5GoGoかな。555と言えば、平成仮面ライダーの方かもしれんな。
まあ、同じ五人組(ハグプリ18話時点ではまだ3人だけれど)ではあるけれど。それ以外に、何か込められたメッセージは読めな…あ、単なる5の時は5人だけど、GoGoで1人増えるんだった。紫が。これは、紫の追加プリキュアの暗示なのかな(実際は、紫のキュアアムールと赤のキュアマシェリの2人追加になるけど)。まあ、それくらいしか思いつかない。そして、通算700回を、このハグプリで迎えたプリキュアシリーズであるが、通算555回目を探してみると、それは、2015年6月14日のGo!プリンセスプリキュア第20話「カナタと再会!?いざ、ホープキングダムへ!」であった。この回ではスペシャルメッセージはあったが、特にストーリー上、今回の話に絡むようなものはなさそう。
まあ、こんなくらいで、6時とか、5時55分に、数字遊びとしてのストーリー上の暗示とかオマージュとかいった意味はなさそう。

夕方6時の理由2つ目 : フレッシュプリキュア!のオマージュ

ピンクママによる光堕ちプリキュアとピンクプリキュア同時"ハグ"の原点は、ラブたんママにある。ママから見て右側が我が子、左側が光堕ちというところまでハグプリは踏襲している。
東せつなが光堕ちした後、行くあてが無く、クローバータウンが見下ろせる丘でぼんやりしていた。その時、たまたま通りがかったラブママに出会う。ラブママは見守るのでなく話しかける派だったので、一人ぼっちのせつなに声をかける。そしてその後、桃園家恒例のレストランディナーで、ラブママとせつなは再会するのだが、その待ち合わせ時間が18時。
はなママとルールーは、催眠術解除で記憶を取り戻したはなママとルールーが対面するという意味で、"18時に再会"と考えることができ、ハグプリでは、レストランではないが自宅で、はなママ特製カレーのディナーと、再会後ディナーを食べるという点で、フレプリとの相似が見られる。
ただし、ルールー関連の話では、他にもフレプリとの類似性は見られるものの、18時については、偶然一致していると捉えるべき瑣末な一致の可能性が高い。

ハリーの正体のヒント

少し話をさかのぼると、ルールーがクライアス社について、『クライアス社の社長の名は、プレジデント・クライ。ある時、彼は強大な力を手に入れ、』と語っている。そしてこれをハリーは、『それは知っとる』と言っている。『未来の時間を止め、人々から明日を奪いました』については、これまでも仄めかされていたが、再度ハリーの口から、知っとると言わせたのは、ハリーがそれに関係しているからということをしつこく伝えているのだろう。

ガタイの良いはなの父

ここで、はなの家族3人がやってくるが、心配して走ってきたらしく、はなママと妹のことりは、息を切られているが、その中で一人、微動だにせず、声すら発しない男、野乃森太郎。
さすが、公式に"ガタイが良くて"と書かれるだけある。公式の設定にわざわざ"ガタイ"という言葉を使って説明されるはなパパのガタイとは…今後のストーリーに生かされることを願う。

ルールー愛情を学習せり

家に戻ってカレーを皆で食べる野乃一家とルールー。ここで、はなママが、復活カレーの誕生秘話とともに、『大抵のことはやり直せる』と言って、ルールーを力づける。はなママ訓示『大抵のことはやり直せる』を聞く際のルールー目線。カブひとかけら(スプーンの中のかけらは、皿の上の右のカブの欠けた部分に一致する)に意味は…さすがにないだろうね。
なお、はなママがルールーのしたことを知った上で受け入れてくれた事に対し、はなと2人になった際、ルールーとはなは、

想定外です。どうして私を受け入れてくれたのでしょう
そんなのルールーが好きだからに決まっているじゃん
わたしには、まだよく分かりません

と会話している。これ、丁寧に言っているが、結局、お得意のフレーズ「理解不能」ということね。で、このセリフが出るということは、ごく近い将来、「好き」という感情をルールーは得る事になるフラグで、現にえみるとラブラブになり盲目になる。
えみるの愛用ギターを守ろうとするなど、昔のルールーなら理解不能な行為も、盲目になったルールーは自らすすんでとってしまう。ギターはえみる愛用なだけでありえみる自身ではない。それを自らの身を犠牲にして守ろうとしている。

得体の知れないはなママ

しかし、相手がはなママだけに、受け入れた理由が『ルールーが好きだから』なのかは疑問に思う。はなママ、ルールーの生みの親なのではないのかなとさえ思う。あのハグは、我が子であるはなと同じ思いがこもっていたぞ。

ルールーの正体を知るえみる

ルールーのことは全てお見通しなのですと、えみるは言うが、お前、肝心なこと知らんだろ。ルールーは、お前の憧れのプリキュアの敵だったんだぞ!あともう1つ…とまあ、楽しいえみるとルールーのやりとりが良い。
で、システムエラーになるのが午後3時。
またも時計ですね。
保健室の外で、はながえみるに、ルールーの正体を明かす。はなが何を言ったのか描写はないが、えみるの反応は、

アンドロイド?未来?

の二語だったので、クライアス社の元社員で敵だったことは話していない模様。

正体を知った後のえみるの強さとルールーの弱さ

そして、ルールーにアンドロイドである証拠を求め、それを見て、衝撃を受けるも、

私たちは親友です!隠し事はなしなのです!

と言い切るえみるの強さ。そして、

私と一緒にプリキュアを目指しましょう。ルールーは、綺麗でカッコよくて強い心を持っているのです

と言ったあたりでルールーの顔が曇る。さらに、

きっとルールーはプリキュアになれるのです。一緒にがんばりましょう

とえみるが言うと、ここまで落ち着いたトーンでえみるに対応していたルールーが、

無理です

と突如強く拒絶。
えみるの精神攻撃にルールーが音をあげたということか。そりゃぁそうだよな。えみるの無邪気精神攻撃強力過ぎるわ。プリキュアの敵だった人間に、プリキュアになれるというのは、いくら光堕ちしてもそう簡単に受け止められない。光堕ちしてすぐキュアパッションになったせつなでさえ、しばらくどうすれば良いか心の整理ができていなかったのに、単に光堕ちしただけで、プリキュアになっていないルールーにプリキュアを目指せというのは、精神的にかなりキツイはず。
時計の秒針の音が始まる。

私はアンドロイドです。きっとプリキュアになれるのは、あなたのような"ヒト"です。私は、一生懸命な可愛らしい心を持っているあなたが、とても羨ましい

と言ってしまうルールー。"あなたのような人"に、"生物学的なヒト"と"一生懸命な可愛らしい心を持っているえみるのような人"の両方の意味を持たせているのがミソ。
しかし、ルールー。嫉妬するなど、心あふれすぎだろ。
そして、えみるはルールーの業の深さを理解した顔をする。こいつスゲェ、小6なんだよ、これで。

心を持ったが故のルールーの哀しさ

そして、その嫉妬の源が『きっとプリキュアになれるのは、あなたのような人です』というのが哀しい。そもそもプリキュアが戦っている原因、プリキュアの敵が自分であったことを悔いている。自分が、『一生懸命な可愛らしい心』とは逆の心を持っていたことを悲しんでいる、反省している。反省するなど、心あふれすぎだろ。
この時、保健室の時計は午後5時5分。この時間は何の意味があるのか…サッパリ分からない。午後6時近いから、パップルさんは定時退社のため今日はオシマイダー来ないよということか。

リスクマネジメント会議開催

ビューティーハリーで、はな、ほまれ、ハリー、はぐたんに、ルールーをギターで励ましたいが、うまく行くか自信がないとリスクマネジメント会議を開催するえみる。
しかし、出した結論が、はなの、

大事なのはえみるの気持ちでしょ!だめなら、その時また考えれば良いじゃん!

という、回避策なしのリスク受容。えみるはそれに対し、

適当なのです

と言う。リスクマネジメントの権威としては至極もっともな回答。しかしそれで一蹴するかと思いきや、

でも、がんばってみるのです!

とはなの勉強不足のコンサルが出してきそうな案を受けてしまう。えみるお前いつからポンコツになったんだ!

心のケアは天使さあやにお任せあれ

で、このリスクマネジメント会議に1人青いのいないな、と思っていると、次のシーンには、湖畔で歌の練習をするルールーに付き合うさあやがいる。

だめです。心がこもらない

と言うルールーに、さあやは、

無理しなくて良い、止めようとしてもあふれてくるのが心だから

とアドバイスする。
いや、もうえみるにあふれさせてもらってるのに、心がこもらないから悩んでいるのだろとも思うところだが、さあやによれば、まだ何か無理してるということなのだろう。さすが女優。ルールーの演技を見破るとは。

午後3時の謎(解決せず)

次に時計が出てくるのが、オシマイダー登場時の午後3時丁度(音楽室のルールーシステムエラーの時刻と同じだが別日と思われる)。ここでは、時間停止が見られる。
吉見リタがトゲパワワとともに登場するのが午後3時
プリキュアに変身して遠方から駆けつけたのも午後3時
戦闘開始宣言をした時間も午後3時
戦闘中、パップルさんがあおるのも午後3時

ルールーの拳(こぶし)

心のない機械人形のくせに

とパップルに言われ、こぶしを握りしめるルールー。この時のこぶしは、ぷるぷる震えている。第18話「でこぼこコンビ!心のメロディ!」におけるはなママの記憶を戻す時とは違う感情の高まりが表現されている。今回の強く握りしめたこぶしは哀しみに満ちている。
それに対し、

あるのです!ルールーには心があるのです!

と言い切るえみる。
そして、

心があるから、私たちは親友なのです!

と言い、ルールーの手を握るえみる。やはり凄いぞこの小学生。さすがにこれは、ルールーの"こころ"に響いたようで、強く緊張していた手が弛緩している。
そして、えみると握った手を握り直すときのルールーの手の力は、先に1人で握った哀しみのこぶしとは違う感情がこめられている。さらに握り直す念の入りよう…というか、これは、アレだよね、アレ。
「ふたりはプリキュア」オープニングの手つなぎのオマージュ。
「ふたりはプリキュア」では、なぎさとほのかの身長は同じくらいなので、2つの腕が左右対称なV字になっている。一方、えみるとルールーの画では、ちゃんと身長差が表現されていて、左がえみるで右がルールーと分かる。合わせてこの、初代プリキュアのオープニング曲中の、

お互いピンチを乗り越えるたびに 強く近くなるね☆

も思い出させてくれるシーンだ。

友情のジャマとは

そこにキュアエールがようやくやってきて、名言、

友情のジャマするなー

が飛び出す。けどね、エール。おかしな話だけど、パップルさんが煽ったから、友情深まったんだよ。これがなかったら、まだ、ギクシャクしたままだよ、この2人。

それでもまだ午後3時

そして、オシマイダーがパップルさんの頭上に落下するのだが、この時もまだまだ午後3時…
いつまでたっても午後3時。つまり、クライアス社員が戦闘中は、時間が経過しないという設定か、この時計が壊れているか、そもそもこれが時計でないかのどれかということね。

えみる背後のアーチが象徴するもの

戦い終わって、えみるが、

やっぱりプリキュアはカッコいいのです

と言い、ルールーが、

えみるも…なんでもありません

と言葉を飲み込むところは最高に良い。そして、えみるの背後に架かる赤色のアーチ。これは、ルールーが『えみるも…』の後に『なんでもありません』と飲み込んだ、「プリキュアと同じくらいえみるもカッコいい」と言おうとしたセリフ(推測)の暗示だろう。また、近い将来、ミライクリスタルレッドを得てプリキュアになるのが、えみるだというのも暗示している。赤は日本でよく言われる虹の7色(赤橙黄緑青藍紫)の構成要素である。ハグプリは、えみるの赤とルールーの紫が加わり、赤・黄・青・紫とピンクの5色となるのだが、綺麗に虹の端から1つ飛ばしの色がプリキュアになっている。かつ、えみるの赤、ルールーの紫は、虹の両端に相当している。ピンクだけ異質だが、虹ではなく色相環で考えると、ピンクは、赤と紫の間に来るので、ハグプリは、色のバランスが非常に良いことがわかる。第18話では、未だ、えみるもルールーもプリキュアにはなっていないが、えみるの勇気とカッコよさがプリキュア並みであることを、ルールーの言葉のみでなく、赤色の虹形アーチとして表現している。

遂に来た…特殊エンディング

そして、特殊エンディングへ。
このシーン良い子のために楽譜までも提供される。ハグプリ至れり尽くせりなのです(えみる風に)。以前歌詞を当てずに聞かせ、ルールーを感動させた曲に、"キミとともだち"なんてタイトルつけてぶっ込んできたえみる。このタイミングと行動にルールーが拒絶するリスクがあろうものか。完璧なリスクマネジメントである。このえみるの策に陥落し、ついに、さあやの予言通り心が溢れてくるルールー。
そして、ルールーの歌にも心がこもる。

長い長い18話(体感的には2時間位の映画一本分はやってた)

この第18話の最初が、はなママのハグだったことは遠い昔のように色濃いエピソードの波状攻撃であった。メインターゲットの方々は、この回、どう見えたのだろうかは気になる。ストーリーの構成としては、元の生活には戻れないとこぶしを握り立ち尽くすルールーの手を取って、はなが、はなママのところへ一緒に行くシーンと、パップルに心がないと言われ反論できず棒立ちになっているルールーの手を取って、えみるが、パップルに反論するシーンが、シンクロしているところが良かった。はなママに対し複雑な思いのルールーのこぶしは、握りが甘い。はなのルールー腕つかみは、しっかりと。パップルに対し悔しい思いのルールーのこぶしは、握りが強い。えみるのルールー腕つかみは、はなの時と異なり、固く握りしめた手のひらを握ることで、ルールーを落ち着かせる意図も見られる。これ、はなの時はルールーの左手を取り、えみるの時は右手を取っているが、何か意味があるのだろうか。
また、地面のパターンが同じで色だけが異なっているが、ここに意味はあるのだろうか。パターンを同じにすることで、はなとえみるは"同等に"ルールーのことを、それぞれの方法で導いているということを強調しているのかもしれない。

18時の3つ目の理由

ここで、Aパート開始時の時計が、18時を指していたことについて考えられる3つ目の理由を見る。今回の話の中で、パップルが現れたのが午後3時。そして戦闘中は時間が経過せず、ずっと午後3時のままだったが、なぜか戦闘がおわってみると夕方。で、この回のAパートの最初の時計の時間を思い出すと、午後6時。これはルールーとの対決後の時間。空の焼け方は違うが、これは時計が写っているので確実な時間。この時の画像と比べても、今回の戦闘後の時間も、午後3時のままではなくて、夕方と考えられる。
また、第19話エンドカードによるとクライアス社は定時退社の会社らしい。
以上から、クライアス社の勤務形態として、勤務時間が9時から17時半(内休憩1時間)。午前中と15時までは、報告と計画立案、承認等事務作業、15時から出撃という形態なのではないだろうか。で、残業しないように戦闘は3時間以内に終わらせると。そう考えれば、今回の前の、第17話の戦闘は、ルールー陥落というイレギュラーな事象が発生したため時間が少しかかり、17時半を超えてしまったと。だから、ひと段落したら17時55分になっていた。そう考えられるのではないか。つまり、時計が18時を指していた理由の3つ目の考えとして、クライアス社の勤務時間の流れだったからではないかというもの。
今回(第18)の時計がたくさん出てくる回に続く第19話のエンドカードに、定時退社を持ってくるあたり、第17話から第19話の3話を使った確信犯だと思うのだけれど、どうなのだろう。

《おまけ》

Bパート最初のパップルさんシーンに、ちらっとジェロス出ている。
これが本編初登場?

【セリフ】「HUGっと!プリキュア」(©ABC-A・東映アニメーション)より引用