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【ハグプリ】第46話に再登場のひなせ君について


はなの同級生に"阿万野ひなせ"君という青年がいる。彼は第25話で、はなのことが好きであると判明する。で、ひなせ君の名前をローマ字で綴ってみると、"amanohinase"となる。はなの名前をローマ字で書くと、"nonohana"となるので、なんとなくはなと似たような形ではあるが、別にすごく似ているというわけでもない。

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【図1】同級生の中でも控えめなポジショニングをとる阿万野ひなせ君。もっと表に出て来て良いんだよ。ただし、先頭にはな、しんがりにひなせ君という盤石なフォーメーションとも言える。(※)

amano hinase

しかし、このひなせ君のローマ字、入れ替えるとこうなる。"hana moe sina"。つまり、"はな萌えしな!"となる。逆に、"はな萌えなし!"と逆の意味のアナグラムもできる。これは意外にハグプリの本質をついているのではないか。つまり、はなにひなせ君が萌えて、はなとゴールインしたら、ジョージ・クライとの悲恋は起きず、時が止まることはなくなるし、ひなせ君が萌えなしで、はなと交際しなければ、クライが現れるのということではないのか。ただし、ひなせ君イコールクライであった場合、これはなかなか意味深になるのではないか。

あまのひなせ

ひなせ君の"ひなせ"は、平仮名だが、"日生"と書いて"ひなせ"と読む地名がある。また、"阿万野"は、読みからは"天乃"とも書けるので、"天乃日生"と書き換えてみる。すると、これは"野乃花"と対になることが分かる。この世界を天と地に分け、天をひなせ君が、地をはなが司るという意味に取れなくもない。日生は文字通り太陽が昇り世界を物理的に照らすこと、花はそれを見る人の心を照らすことを意味すると考えれば、ひなせ君とはなは、2人で1つのベストカップルであると言える。しかし、だからこそひなせ君イコールクライ説が有力になる。天とは天国、そして理想郷を表す。野は、自然のままといえば聞こえが良いが、粗野であり、理想追求からは離れている、良いことも悪いこともあるありのままの世界だ。クライが理想を追い求めた結果、時を止めることを解決策としたことからも、ひなせ君イコールクライ説が有力になる。

ひなせ君の努力

ひなせ君の登場シーンでは、多くの場合彼はトランペットを持っている。ひなせ君は吹奏楽部で頑張っていることが分かる。しかし地域のイベントで他の部員たちと共に発表することはあれど、ほまれやさあやのような華やかな出来事はない。第25話「夏祭りと花火とハリーのヒミツ」で、はなのためにぬいぐるみを取って告白じみたことをしても、はなに思いは伝わりさえしない。ひなせ君は普通の中学生なのだ。しかし、その普通さがはなにとっては大切なのではないだろうか。

はなの周りにいる者たち

転校してから周りにいるのは、女優の卵、特待生のフィギュアスケーター、富豪の娘で音楽の才のある後輩、アンドロイドと全く普通でない者ばかりだから。そして、はな自身には、そのような分かりやすい尺度での才能はない。しかし、ほまれを始めとして才能のあるものが吸い寄せられるようにはなの周りに集まってくる。何か規制の枠に入らない魅力がはなにはあるということだ。しかしこの魅力は他のプリキュアたちにもそれが何なのか分からない。第24話「元気スプラッシュ!魅惑のナイトプール!」にて、ほまれが「はなだよねぇ」と評したように、はなの魅力もしくは才能の言語化は難しいということだ。これに対しては、大人であるジョージ・クライが、度々はなの前に現れて何か言っていたが、そちらの方が言語化が進んでいたとは言えるが、こいつの言っていることもよく分からない。このような尺度のないが人を惹きつける魅力は、多人数プリキュアの定番的キャラではある。しかしYes!プリキュア5ののぞみやスマイルプリキュア!のみゆきのような、そんなことを気にしないキャラではなく、自分に何もないことに対して劣等感とまではいかないが、悩みを持っている描写が物語の初期の段階で多く見られる。

普通の人であるひなせ君の価値

この、自分には何があるのかと悩む思春期の感情に対し、吹奏楽に励むひなせ君は、1つの解を提示していることにはなが気づくかという点が、ひなせ君の恋を成就させるポイントであったが、もう物語は最終盤に来てしまった。ただしここに来てひなせ君がちらっとではあるが登場したので、まだワンチャンある。ガンバレ!ひなせ君!ただし、ひなせ君がジョージ・クライであるということもありうるので最終話まで予断を許さない。

こちらもどうぞ=>出てこい!阿万野ひなせ!

(※)東映アニメーション公式ページより引用
図1 http://www.toei-anim.co.jp/tv/precure/episode/summary/13/