アニメ成分補完計画

感想やまとめとは違う分析的なもの

【ハグプリ】第49話「輝く未来を抱きしめて」


ついにグランドフィナーレを迎えた「HUGっと!プリキュア」。大筋のフラグ伏線回収は、肝心なとこ以外なされていたし、破綻はないと思うので、大円団そして圧巻の最終回であった。まあ、たくさん描き残された細かい点はあるけど。

…で、はぐたんははなの子なのか?ここだけがわからないまま。あと、まあ未来モノストーリーだから仕方ないけれど、タイムパラドックス問題については、もうムチャクチャなまま回収なしで終わってしまった。世界線が変わったということにしないと収拾つかなくなっているはずだが、そのような描写はないし、そうすると、はなは未来に行ったはぐたんやハリーとの再会は無理になってしまい、それはそれで酷な話である。

タイトルについて

看板に偽り無し!「輝く未来を抱きしめて」そのままで問題ない内容だった。ハグプリ名物のタイトルと内容の乖離は、最終回に近づくにつれ、なくなってきていて、最終回もタイトルにふさわしい内容だった。Bパートを使って11年後を描くのは良かった。はな、さあや、ほまれは25歳。これぞ未来!となるのだが、それもそうだが、はなが出産し、はぐみちゃんを抱きしめたこと、これが「輝く未来を抱きしめて」なのだろう。

アバンタイトルについて

第48話に続き、また手回し前説をやってくれたが、前回誕生日を迎えたので、「野乃はな 14歳!」と言ってた。期待通り。

髪型

あの第1回で切りすぎて台無しになった髪型を、最終回では、自ら毎朝整えていて、それを「今日もメッチャイケテル」と言ってしまえるようになった?はな。成長したな。

変身

ジョージ・クライも第48話で改心したっぽいので変身シーンはどうするのか、今回は無いのかと思ったら、ドクター・トラウムのビックリどんどんメカから発現か!要は、クライアス社の技術はアスパワワ、トゲパワワで駆動するわけだから仕方ないか。

正人とアンリ

空に関するやりとり。

正人:ぼくはこの空の色をずっと覚えているだろうな

アンリ:正人、知らないの?空はどこまでも繋がっているんだよ

この会話、ちょっとわかりにくい。正人は時間の経過を話しているが、アンリは空間の話をしている。どちらも例え話なので、その点は異なっても良いけれど、ちょっとすれ違っている。というよりアンリがわざと外しているという感じ。恐らく、正人は、いずれはアンリと別れることになるが、アンリのこと、アンリから教えられたことは忘れないと言いたかったのだろう。それに対しアンリは、時空は繋がっているもしくは、時空を超えて正人のことを友人と思っていると言いたかったのだろう。時で言うと永遠はないけれど、時空で考えれば永遠はあると。

チョーテンションシャッチョーイェース

はなが社長になるというのはまあ、想定の範囲内。自分に突出した何かはないが、相手のことを考える力に秀でていることに気づいたのでそれを磨いたということか。社員を鼓舞するのに、最後は責任とるからというセリフをバンバン出すのは良いと思う。まさに前期エンディングの歌詞にあった「超テンション社長Yes!」の世界。ただ、産休取らずに働くのは、それを社員にも押し付ける結果になりかねないので、これは間違った行動であるように思う。

時計の時刻

これまで、何か解決するのは18時、クライアス社が暴れるのは15時であった。今回、ジョージ・クライが映ったシーンでは16時だった。少し時が進んだということね。なんで15時、16時なのか分からないけど。

さあやの趣味

やはりさあやは鉄砲オモチャ好き。ホームセンター回で工具構えてご満悦だったのが、最終回では、より本格的なライフル風工具構えていた。他メンバーと一緒のカットも明らかに戦隊ヒーローのポーズだった。必要なのは剣じゃないプリキュアなのに。

出産について

ハグプリでは過去2回出産シーンがあった。第27話「先生のパパ修行!こんにちは、あかちゃん!」での内富士先生の赤ちゃん誕生、第35話「命の輝き!さあやはお医者さん?」での、この話でのみ登場するキャラクターあやちゃんの弟の誕生(2回出産シーンがあったことの意味はこちらで考察)。そして3回目となるのがこの第49話、プリキュア主人公の出産。2回も描いてしつこいなと思ったが、これが最終回への布石だったのね。

はなの子の父は誰?

はなの出産というラストなんだけど、子供の父親は誰なんだ?ほのめかしは、映ったの首から下の体だけだし情報少なすぎ。無理筋で推測すれば、阿万野ひなせくんとなるのだが、しかし、病院に向かう男はスーツにネクタイをしていた。ひなせくんは、第49話でも成長した姿で登場している。ただしスーツであったが、ネクタイはしていなかったし、シャツインしていなかった。逆にキュアエールさん命の千瀬ふみとは、はなの秘書つまり仕事上のパートナーである。だからプライベートでのパートナーの可能性もなくはない。加えてはなに対し「こら!シャチョー」「しばらく会社休めって言ったよな」とタメ口で言っていることから、千瀬の方が可能性が高い。ただし、そうであれば、はなに付き添って病院に向かうはずであり、花束を持って駆けつけるというのはおかしい。夫が入院用グッズでなく花束持って駆けつけるというのも変といえば変。

はぐみちゃん

はなははぐたんと呼ぶんだけど…結局誰?はぐたんなの?別人なの?途中でキュアトゥモローとハリーのシーンがあるが、そこで映る空飛ぶ列車的な乗り物は、出産時の2030年にはないので、キュアトゥモローとはぐみちゃんが同一人物かどうかは不明なまま。というか、タイムパラドックス問題については完全に放置しているなハグプリ。

ルールー

ルールーが幼児化していて絶句したのだが…。

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【図1】絶句するしかない幼児化ルールー(※)

良く考えると、幼児化ルールーを発明したドクター・トラウムは、現代に元々いたトラウムなのだろう。えみるは、愛崎家の財力を投入してトラウムにルールー製作を頼んだのだと。しかも心と体を成長させるアンドロイドとして。これで成長問題はクリアか、いや、えみるは23歳くらいなはずで、幼児化ルールーは幼稚園児程度。成長度合いを考えると、これはえみるの望むルールーになのだろうか。それは良いとしても、元々の肉体の成長がない別れたルールーはどうなったの?ここはかなり無理のある結末。

ツインラブおよびまえむきあしたカンパニー

いきなり廃業って置いていかれたえみるは大変なことになるのではないのか?あ、さあやのお母さん大女優だから、なんとかなるか。良かった。

「そりゃそうだよね」

オシマイダーが現れたことに対して、リストルが「やはり、世界からトゲパワワは消えないということか」と言ったことに対して、はなが「そりゃそうだよね」と言ったのは達観というか、筋が通っているというか。第48話で、はなはそれを許容している。トゲパワワがなくなることなどないと思っている強さ。

金色の女神

過去のプリキュアに倣ってか、金色の女神の正体は明かされないまま終わった。合わせてミライパッドはんのことも。

妹ことりが教える学校は?

はなの妹、ことりがチア部のコーチ?顧問?になっているが、これは、どこの学校なのだろう。姉がいじめられていた学校だったらなかなかな内容だと思う。

ラストの花びら

はながはぐみを抱き上げているシーン。花びらが舞うのだが、それがピンクと黄色の花びら。ピンクははなで、黄色ははぐみを表すのだが、黄色の花は、ジョージ・クライが持ったり描いていたりした花である。ということは、やはりクライがはぐみの父親なのか?

オムレツの食べ方

第34話でも朝食にナイフとフォークでオムレツを食べるのだが、この、なんというかはなの食べ方が非常に下手というか汚い。そして最終回である第49話でも食べるのであるが、お箸で食べるという描き方になっている。確かに中二までナイフとフォークで汚い食べ方していたのに急に上手く使えるようになるのは変だから、お箸でというのは非常に理解できる。そうすれば批判なく汚い食べ方を描かなくて済むから。最初から綺麗なナイフ使いにしておけば良かったと思うけれど。

(※)東映アニメーション公式ページより引用
図1 http://www.toei-anim.co.jp/tv/hugtto_precure/episode/summary/49/