プリキュアを読む

感想やまとめとは違う分析的なもの

【スタプリ】天宮えれなの「チャオ!」について


天宮えれなが多用する「チャオ!」。えれなが覚醒したキュアソレイユ初登場回には、タイトルにも使用されたこの言葉について考える。

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【図1】しつこいですが、「チャオ!」とは言ってません(※)

どう見ても「チャオ!」と言いそうなのに、このシーンはBGMのみでえれなの声はなし。そうまでしてスペイン語の「チャオ!」にこだわる理由は何だろうか。

イタリア語・フランス語

第4話のタイトルは「チャオ!きらめく笑顔☆ キュアソレイユ誕生!」となっている。チャオはイタリア語で「こんにちわ!」「じゃあね!」の意味がある。今回はキュアソレイユお披露目回であるから、「こんにちわ!」の意味だろう。そしてキュアソレイユのソレイユはフランス語で太陽の意味がある。ちなみにイタリア語の太陽はソーレでありソレイユではないので、第4話タイトルはイタリア語とフランス語、日本語の混成となっている。これだけかと思ったのだが…

スペイン語

第4話において、キュアソレイユに覚醒する天宮えれなの家が経営するフラワーショップの店名が「SONRISA」。えれなによると、パパの国の言葉で「笑顔」を表す言葉だという。しかしこの言葉、スペイン語なのである。プリキュアも増えてきて、英語ではめぼしいものを使ってしまったみたいで、前作のハグプリでは、基本フランス語のプリキュアだったが、今回のスタプリは、外国語の種類多すぎだ。次回出てくると思われるキュアセレーネはギリシャ神話から取ってるみたいだし。

チャオはイタリア語ではない?

今回のタイトルは「チャオ!きらめく笑顔☆ キュアソレイユ誕生!」である。冒頭で「チャオ!」についてイタリア語の「こんにちわ!」と書いたが、スペイン語にもこの言葉はある。ただし、スペイン語ではこれは別れの挨拶、「じゃあね!」的に使われるものであり、「こんにちわ!」の意味では使われない。えれなのパパの国の言葉がスペイン語なのだから、素直に考えれば、タイトルの「チャオ!」はイタリア語ではなくスペイン語と解釈すべきなのだが、ひとつ困ったことになる。タイトルが「じゃあね!きらめく笑顔☆ キュアソレイユ誕生!」となってしまうのである。キュアソレイユは、プリキュアに覚醒したと思ったらお別れなのか?そもそもソレイユはフランス語であり、スペイン語ではないので、チャオもスペイン語である必要はないのかもしれない。

スタプリでの使用例

実際にスタプリ第3話と第4話で、天宮えれな(キュアソレイユ)は4回「チャオ!」と言っている。そしてその全てが、「バイバイ!」的な意味で使用されている。ということは、天宮えれな及びキュアソレイユが発する「チャオ!」は「バイバイ!」的な意味での使用、つまりスペイン語として使われていると取るべきである。

第4話タイトル

そうなるとすでに述べた通り「チャオ!きらめく笑顔☆ キュアソレイユ誕生!」の意味が問題になる。「バイバイ!」と「誕生」は共存するには厳しい言葉である。しかし、「チャオ!」をイタリア語と考えると、タイトルは、スペイン人を父に持つ、フランス語で太陽の意味のキュアソレイユが、イタリア語を使って、日本のテレビ番組視聴者のために、あいさつしているという内容になる。なんとも国際的なタイトルである。

結論

結局、天宮えれなの「チャオ」は、スペイン語と考えるべきだが、そうなると意味不明なタイトルになるので、イタリア語の可能性も残る。これはこれからの展開で分かるのだろうか。少なくとも今の所のセリフとしての活用例はスペイン語的であるが、第4話タイトルはイタリア語的であり、不一致が生じているということは記録しておく。

おまけ考察

「チャオ!」を「バイバイ!」の意味だと考えても不都合のない考え方もあるにはある。まさに第4話のシチュエーションのように、えれなは天宮家の家事において重要なポジションを得ている。だから、弟妹たちの面倒を見るために、過去のプリキュアがよくやっていたような、妖精が営む店に入り浸るとかその手のことができない。つまり、戦いが終わったら、即家に帰りたいのだ。そういうわけで、キュアソレイユおよび天宮えれなは、放課後およびプリキュアとしての戦闘後、チャオと言って帰宅するのが習慣となっていると考えられ、そうであれば、第4話タイトルの「チャオ!」の不自然さは大分緩和される。
また、この「チャオ!」がスペイン語の「バイバイ!」でなくてはならないと制作側が考えている場合、これはストーリー上、大きな話である。ひょっとしたら、最終話あたりで天宮えれなとの別れがあるのかもしれない。まあ、そもそも天宮えれなは3年生なので卒業ということもあるのだが、卒業ではなく別れ、例えばパパの国に行くことになるとかそういうことかもしれない。初登場時にラストを見据えた設定をしているのであれば、観る方は大満足である。

(※)東映アニメーション公式ページより引用
図1 http://www.toei-anim.co.jp/tv/precure/episode/summary/4/