これまで怪盗として度々登場したブルーキャットのキャラクター掘り下げ回。もちろんこれは次回第20話のための準備回である。
【図1】フワを抱いちゃってるからねぇ…次回、新しいプリキュアであるキュアコスモが登場するんでしょ?ふーん!メインターゲットの皆様、おわかりになって?
- レインボー星人
- ブルーキャットのアジト
- ひかる祖父こと星奈春吉
- バケニャーンの正体
- 純情!アイワーン
- キュアミルキーの読み
- ララ無双の背景
- データという語の強調から今回の真の主人公はララ
- 今日の言葉:アジト
- 今日の犯罪:窃盗罪
レインボー星人
石化しているという設定がもう凄い。石化自体はプリキュアでも珍しくはないが、人口1800人全員が石化しているのだから、これは一大事。宇宙星空連合に入っていなかったため、誰がこんなことをしたのか不明という。その割に総人口が分かっているのが怖い。情報は適宜取っていたのね。ただし、石化した原因を知らなかったということは、監視カメラで監視するところまではしていなかったということですね。宇宙星空連合に加入していなかったという点が引っかかるが、恐らくこれは伏線ではなく、単に石化した理由が道であることの理由として言われただけだろう。
ブルーキャットのアジト
なんだかよく分からない。なぜレインボー星にあるのか…と思ったら、あっさり解決。ブルーキャットは、レインボー星人だったのね。唯一の石化を免れた人物なのか。これは辛い背景。
ひかる祖父こと星奈春吉
思わせぶりなひかるのおじいちゃん。堅物を気取るが…
また映画の撮影か?ひと雨来そうだな
こんな情緒あるセリフを吐いてくれます。でも、ひかるとの絡みでは、祖父より父がキーになるはずであるが、ひかる父は相変わらず出てこない。
バケニャーンの正体
バケニャーンが戦闘に参加した!これはレア!
…と思ったが、それどころではなく、バケニャーンがブルーキャットだったと…え?
純情!アイワーン
バケニャーンが正体を明らかにした時のアイワーンのセリフが可愛い。
お前…ずっとだましてたっつーの!
ゆるせないっつーの!
いやあ、他人にはひどいこと平気でするし、口もめちゃくちゃ悪いけれど、純情ですな、アイワーンちゃん。
キュアミルキーの読み
石化したレインボー星人の1人をノットリガー化したことについて、アイワーンが、
たかが石像1体で何ムキになってるんだっつーの
と言ったが、これに対しキュアミルキーは、
たかがじゃないルン
惑星レインボーは住民が石化してほろんだってデータにはあったルン!
ただ「およそ1800人石化した」って
でもちがったルン!
来てみてはじめて分かったルン
いろんな人がいたルン
この星の人たちはデータや数字じゃないルン!
たかがですませられるまのじゃないるん!
これに対しアイワーンが、
今はただの石の塊だっつーの!
と応える。しかしここでキュアミルキーの読みが冴える。
ノットリガーは想像力をぬりつぶすルン
ノットリガーになったってことは…
つまり、石化しても想像力や心が残っていることをキュアミルキーことララは看破した。そしてキュアミルキーはこのセリフを言う。
ルン!みんなもどせるルン!
これは感動!
ララ無双の背景
これまで、キュアミルキーことララは、なんでもAIに頼る人物のように描かれていた。ララがと言うより、惑星サマーン星人がというのが正確である。しかし、石化した惑星レインボー星人が元に戻せることを見破ったのは、他のプリキュア、ブルーキャット、アイワーンを含めてララ1人であった。これは、惑星サマーン星人が、AIつまりデータの取り扱いに慣れていて、データから読み取れること、データからすべきことについての素養を持っていることを表している。ララは、AIに使われているのではなく、使いこなすレベルにあるのだ。加えて、「来てみてはじめて分かったルン」というセリフからは、ララはデータの読み取り能力、AIの活用能力には優れているが、実際に見て確認するという足を使うことをしておらず、机上のみでの能力発揮であったが、ひかるたちと実際に、学生生活等、様々な体験をすることにより、実地での調査の重要性を知った。第2話で「データは絶対ルン」と言っていたララが大きく成長したのである。これが、今回のララ無双の背景である。
データという語の強調から今回の真の主人公はララ
今回の話は、次回の新プリキュア誕生の布石とするために、ブルーキャットの正体を明かすことであり、ブルーキャットが形式的には主人公となっている。しかし、ブルーキャットについては、実はバケニャーンでしたとか、実はレインボー星人でしたとか、表層的な事実を明らかにするだけに終わっている。一方、ララはこの回で、データのみでなく実施調査の重要性を認知し、それを実際に活用している。このようなララの内面の成長を描いたという点で、この回の真の主人公はララであると言える。
なお、ララが感動的セリフを言う前に、2回も「データ」と言う語を使っており、制作側は、今回の実質的な主人公がララであることを意識していたことがわかる。1つはレインボー星に到着直後に「人口およそ1800人。全員が石になったってデータにはあったルン。数字では分かっていたけど…」というセリフ。もう1つはララがアイワーンと電撃を撃ち合う際に「データ的にはあなたに勝ち目はないルン!」というセリフ。この「データ」という語を予め2回も出しておいたたころがニクイ演出である。また、「数字では分かっていたけど…」と言わせているのがまた良い。
今日の言葉:アジト
これはまた渋い言葉を持って来ましたね。これから小学校入学前のメインターゲットの方々に教えても、なかなか使う機会のない言葉である気がします。「わたしのアジト(家)に遊びに来ない?」とか友達と使うのかな?そんな使い方してるの聞いてみたい。
今日の犯罪:窃盗罪
ブルーキャットのアジトで、プリンセススターカラーペンを見つけたプリキュア御一行。ブルーキャット不在を良いことに、そのままペンを盗むかと思いきや、盗らない。そうこうしているうちにアイワーンが盗ってしまうのであるが、それに対してキュアスターは「わたさない!…っていうか、ブルーキャットのペンだし!」と言う。(このシーンのキュアスターカッコイイ)なかなか良い心がけだなキュアスターと思う。ブルーキャットのアジトにあるものはプリンセススターカラーペンと言えども盗ってはならないのは当然だ。しかし、このキュアスター、言っていることの一貫性はない。これまでノットレイダーが持っていたプリンセススターカラーペンを奪っていたではないか。ダブルスタンダードは、それはそれで怖いことだよ、キュアスター。無事、アイワーンを撃退し、なぜかキュアミルキーが問題のプリンセススターカラーペンを手にするのであるが…煙幕を張り、ブルーキャットが他のスターカラーペン共々盗んでいく。これ、窃盗罪なの?強盗罪なの?詐欺罪なの?よくわからないが、なんらかの盗み関連の犯罪は行われる。