アニメ成分補完計画

感想やまとめとは違う分析的なもの

【スタプリ】キャラクター消費の軽さ(第2クール終了時点考察)


「スター☆トゥインクルプリキュア」の脇を固める登場人物において、魅力的な背景を持ちながら、現状特に活かされていないキャラクターについて、今後の活躍を期待して考察してみたい。(活躍というか、非常に深掘りできるキャラクターたちのはずで、活かしきれていないもどかしさを覚える)

星奈陽一(ひかるの父)

現在のひかるの部屋が元々は陽一の書斎であったと第1話早々で明かされ、じゃあ父親はどこで何やっているんだ?となるのだが、第22話「おかえり、お父さん!星奈家の七夕☆」までそれが明かされることはなかった。
しかし、この第22話、つまり第2クールのほぼラストにて、陽一は外国の研究機関で研究する学者で、年1回夏休みに家に帰るからこれまで家にいなかっただけであるという話で終わってしまった。これは非常にもったいない話である。ノットレイダーとの関わり等、話を膨らませるチャンスがあったにもかかわらず、単に陽気で夢を追うキャラで終わってしまっている。UMAを実は捕獲し研究中であるというのであればまだよいが、UMAの実在を信じて追いかけているというていどでは、話の中心に入ってくることは難しい。もう少し重い設定を与えて、話の中枢に関わってきてほしいキャラクターである。

星奈春吉(ひかるの祖父)

第20、21話のキュアコスモ誕生回という第2クール最大の見せ場において、最初と最後に出てくる狂言回し的な役割から何か重要な役であるように思えるが、特に話に絡んでこない。この役は、これまでならば、遼じいこと空見遼太郎が担っていたはずであった。単に、第22話でひかるの父が登場する際、若干、春吉とイザコザがあるので、そのために登場させたという感じに終わっている。

姫ノ城桜子(ひかるの同級生)

学校が舞台の際における狂言回し役を担う。スタプリが、宇宙をテーマにしていることから生じた桜子さんの不遇。ハグプリのように学校が舞台の中心であれば、桜子さん登場のチャンスはもっと大きかったはずである。しかし、あんなに華々しく打ち上げているにもかかわらず、宇宙船のことは未だ周囲には秘密なので、桜子さんの不遇はまだまだ続く。夏休みに入ってしまったしね。

星奈陽子(ひかるの祖母)

これといった特徴もない、家族だからただそこにいるという感じの描写しかない。陽一や春吉が、何か持ってそうな描写がありながら、肩透かしにあい、2人が何も特別な人間ではないことが描かれている中、何も描かれていない陽子は、最後に残る期待の星である。特記すべきは、ひかるの父、つまり陽子の息子の名前が、春吉からではなく、陽子から1文字取っていることである。これは何かの手がかりになる。