タイトルからして期待の第48話。
- フワが使命を果たした、宇宙が救われた?
- ひかるの絶望とエジプトにいるひかる父
- わたしだけのイマジネーション
- 普遍的正義というものが存在しない世界
- 絶対的正義はないがな、結果としての悪はある
- 突然の別れ
- 過酷なフワの運命
- 矛盾した結論
- タイトルにおける2重の星
- オープニングソング無し
- 泣いても笑っても次回でラスト
フワが使命を果たした、宇宙が救われた?
12星座のプリンセスが完全に悪役なのがもう辛い。フワが使命を果たし、パレスに戻ったというプリンセス。おいおいおい、フワに人格らしきものあったぞ、それどうなったというのだ。
ひかるの絶望とエジプトにいるひかる父
主人公ひかるを始めとした皆が絶望。しかし、眼の光の描写から、ひかる以外のプリキュアは、ひかるほどには絶望していない描写となっていた。この絶妙な違い、絶望も強ければ希望も強いひかると、ひかるほど振れ幅が大きくない4人。この関係が素晴らしい。1人+4人の相乗効果が、徐々に高まっていき、プリキュアが力を取り戻すという描写を、ミュージカル風に仕上げるのは、メインターゲットの幼児にも大人にも満足いくもの。
しかし、ひかる父の描写は何なのだろう。エジプトにいるカットがあったが、お前、宇宙が消えようとしている中、その現象を学術的意味でしか捉えてねーだろ。ひかる母はその時、娘の心配してたぞ!
わたしだけのイマジネーション
元はプリンセスから与えられたイマジネーションを育て、自らのイマジネーションとする。だからイマジネーションは人それぞれであるべきもの。その源泉が、そうでなければつまんないからという感情だという点が深い。
普遍的正義というものが存在しない世界
スタプリの素晴らしさの第1は、普遍的な正義というものが存在しないことを前提としたストーリーが、始めから終わりまで徹底していたこと。ではどう決着を見るかというと、勝者が正義という弱肉強食ではなく、語って折り合いをつけるという方法を取っている。中ボスとの戦いもそうであるし、ダークネストとの戦いにおいても、ダークネストが、プリキュアの主張に対し、折れるという形で矛を収めて決着をみる。これは、各自のイマジネーションは、各自のものであり、尊重するというスタプリの姿勢の表れである。各自のイマジネーションを尊重するということは、それは即ち、正義は人の数だけあるということ。つまり普遍的正義が存在しないことになる。ひかるが「あたしだけのイマジネーション」にこだわったが、これは、前提として、他者の考えは自分の考えと同様に尊重するという考えがあることが味噌である。だからこそ、ひかるは、自らの考えに固執する12星座のプリンセスや蛇遣い座のプリンセスよりも強いのである。いやあ、すごいわ、スタプリ。
絶対的正義はないがな、結果としての悪はある
前回第47話で、しし座のプリンセスが、次のように言っている。
見てみたいのです。この宇宙に生きる者たちがイマジネーション、想像力をめぐらしてつくる世界を
こいつ、もしくは、こいつを含む12星座のプリンセスの愚かさ加減ときたら。見てみたいという、単なる興味本位でやってるのかよ!最終的に、ひかるを含め宇宙で生きる人々がこれを肯定したから、結果オーライかもしれないが、深く考えずに興味本位で宇宙を作ることの危うさ。蛇遣い座のプリンセスは、それを問うているにも関わらず、後の12人は、一顧だにしない。で、蛇遣い座のプリンセスを悪者に仕立てる。これはもはや集団による暴力である。しかも、フワの特攻を、最後まで肯定している。それぞれの考えというものは、尊重されるべきであるが、結果責任は取るべきである。つまり、行為時には絶対悪は存在しないとしても良いが、行為後に悪であれば、その先を負うべきである。しかし、12星座のプリンセスは、その責任を取ろうとしない。というよりも、自分たちが、過失にせよ悪事を働いてしまったことに対する自覚がない。これを徹底して描くスタプリすごい。
突然の別れ
ユニのレインボー星復活を見ずに、宇宙人組と地球人組は別れる。しかも、スターペンダントの効果がなくなり、言葉が通じなくなるというおまけまでついて。いや、ハグプリの別れも衝撃的だったが、スタプリもすごい別れ方だな。次会っても意思の疎通がかなり困難になるわけか。いやぁ、設定すごいな。最終回の後日談の期待度が増すばかりである。
過酷なフワの運命
フワは、ひかるたちのイマジネーションの力を代償として復活した…したのだが、12星座のプリンセスたちは、復活したフワを、地球に連れて行くのではなく、パレスに置いておけという。これ、かなり強引なことを言っているが、プリンセスたちにはその認識はない。怖い。フワを器としてしか考えていないプリンセスに、せっかく獲得したイマジネーションの力を使ってでも復活させたフワを預けるなど、普通はできない。しかしひかるたちはあっさり渡す。ただし、渡すのは、プリンセスにではなく、プルンスに。まあ、最終話あたりで、プルンスが実はパレスを統治するプルンスだったと言う設定になってて欲しいわ。12星座のプリンセスなどにフワを任せられるか。
矛盾した結論
うーん、プリキュアのペンダントの力を代償にフワを戻すという考え。いやそれおかしいだろ。前回まで、プリキュアに変身でき、かつフワもピンピンしてたではないか。力は両立していたぞ。明らかにおかしい。子供だましにもほどがある。せっかくいい感じで来ていたのに、不合理な感動演出はいただけない。しかもこれにより、地球人組は、宇宙空間で生きられないから早急に地球に戻らなくてはならなくなるし、言葉も通じなくなるし、おい、この悪設定なんとかならんのか?
タイトルにおける2重の星
「想いを重ねて!闇を照らす希望の星☆」というタイトル。なわといっても、「星☆」と、スターが2つ重なっている。第46話「ダークネスト降臨!スターパレスの攻防」、第47話「フワを救え!消えゆく宇宙と大いなる闇!」と、2話連続でタイトルから「☆」が消えていた。それが、ここでは星2つである。景気が良い。キュアスターの活躍が暗示されている。
オープニングソング無し
オープニングソングも無かった。当たり前であるが、特別な回。
泣いても笑っても次回でラスト
スタプリも次回でおしまい!問題は解決したので、平和な後日談になるはず。心して最終回を迎えよう。