ep.19で、透は依鈴に「お前の一番大切なモノって何?」と聞かれて即答できなかった。そして、そのことに対し、透は自分の母親に対して後ろめたい気持ちになる。母親とはいつも一緒と考えていたはずで、悩むことなく一番大切なモノは母親と言えるはずであったからである。
透の大切なもの
そしてこの場面である。
ここには透の大切なものが描かれている。由希と夾と関係ありそうな帽子、母親の写真、学用品、十二支+1の置物。
帽子は今後明かされて行くだろうが、写真はテントが土砂に埋まった際も一番気にしたものであり、当時は明らかに一番大切なモノ。学用品は、高校は卒業すると違っていたことによるものだろう。そして十二支+1。これは言うまでもなく草摩の物の怪憑きを指す。
大切なモノの順位づけ
そして、どうもこのモノの右からの並び順、もしくは上からの順が、今現在の透の大切なモノの順位である気がする。
つまり、次のような順になる。
1.由希と夾
2.学校もしくは学友
3.と4.は、同格で、母親と十二支
もう1つの考えとしては、乗っている家具の高さの違いを大切さの違いと取れば、キャップだけが1段高い所に乗っているので、由希と夾もしくは、由希と夾の何れかが透の中の大切さでは別格であると解釈することもできる。
この1枚の画から読み取れるのは、何れにしても、母親は大切ではあるが、一番では無いということ。このことに透自身が気付いてしまったため、闇に落ちたように見えるシーンが描かれる。
十二支+1の向き
上に掲げた画像をよく見て欲しい。十二支+1の13体の置物は、巳をのぞいて正面を向いている。巳だけ横を向いている。巳…由希の兄、草摩綾女である。確かに綾女は我が道を行くというような変わり者ではあるが、他の置物が正面を向く中、1匹だけ横を向くというほどの変わり者とも思えない。なぜ巳は横を向いているのか…不明。