第5話は、結衣が意図的に登場しない回であったが、その反動がちゃんとこの第6話に出てくる。完全なる由比ヶ浜結衣回。物悲しいけれど。逆に雪乃は今回は意図的に出てこない。
いろはは、第5話雪乃回と6話結衣回をつなぐ役割として、適度に登場する。
もう第6話…折り返しなのね。
いろは自販機飲み物要求の理由
まあ、帰り道を歩きながらではなく、少し時間をとって、ちゃんと話したかったということだろう。
しかし、空気を読む八幡は、マックスコーヒーとしるこの2択を迫る。意図せず話題を提供する才能は相変わらずである。この後、帰宅し小町が作った鍋の取り分けにおいて2択を迫られ、いろはに取った態度に対し、ふと思うようなところがあったようだが、間違っている。小町が八幡に迫ったのは、同種のものの個体差である。どちらを取っても鍋は鍋である。一方、八幡が迫ったのは、マッカンとしるこの別な種類からの2択である。しかも、本来は自販機には他にも選択肢があった中から、八幡セレクトの2種。そして、ここが最も重要なのだが、マックスコーヒーは、八幡が愛飲する飲み物。つまり、八幡ウォッチャーであるいろはならば、この2択は、選択を様られているのではないこと、つまり、八幡は、いろはにしるこを飲めと言っている。小町の2択とは全く性質が異なるのである。
いろはがプロムにこだわる理由
平塚先生をちゃんと送り出したいからと説明を始めながら、最後には、これは八幡のためと本心を言葉にしてしまういろはは可愛い、というかあざとい。計算して言ってるんだろうなぁ…多分。もう、いろはに限らず、登場人物各人の本音と建前の区別がなくなってきている気もするので。
結衣…頭の良い子
結衣は、八幡と雪乃が持っていない、心を先回りして読む力を有しており、その面で非常に頭が良い。難関高校である総武高入試では、国語で高得点を得て合格したのだろうなぁ。しかし、だからこそ、結衣は悩むことになる。
いつもの八幡
雪乃のプロムを成功させてあげるために、自分は失敗する対抗馬のプロムを立ち上げるという、全く通常人が思いつかない方法でプロムを成功させようとする発想は、綿々と続く、いつもの八幡のものである。そしてこの方法は、雪乃も結衣も嫌う方法であった…はず。しかし、今回、結衣は、それに対し何も言わず八幡に協力すると言う。それは結衣の覚悟。
自然すぎる結衣との関係
トマト食べる八幡をうっとりキラキラした瞳で眺める結衣。この視線を感じたら、初期の八幡であれば、勘違いするからやめろと心の中でつぶやくはずだが、今の八幡は違う。
トマトは大人でも嫌いな人は多いぞ
普通の男女の会話。普通すぎる。
【図1】初デートで相手男性の食べっぷりに満足して幸せな気持ちになる女
戸塚の意見
八幡 ちゃんと聞いておくね
じゃないと いつもみたいに よく分からないまま終わっちゃうと思うし それはちょっといやだから
八幡は どうしたいの?
戸塚。さすが総武高生だ。頭良い。これに正しく答えることを戸惑う八幡。その八幡の手に手を添え、しかも強い意志を持った眼で前を見据える結衣。結衣つよい。結局、八幡は戸塚に、今回は、雪乃を救うためにプラムを成功させたいと言う。それで戸塚は協力を約束する。結衣も強いし、戸塚も強い。これまで戸塚は、なぜか八幡に寄ってくる八幡視点のヒロイン役を担っていたが、完全に漢気のある友であった。
西千葉ラッキー、沼エース
共に千葉県内のゲームセンターなのだが、なんでこんなこと呟くの?材木座さん。
ペアフラット席
形から入るなこのカップル。
しかも結衣は、目を閉じて八幡の肩に頭を乗せ、
こんな日が ずっと続けばいいのにって思うの
などと言うし、八幡は拒否など全くしないどころか、
そう だな
などと言う。完全にラブコメ。もはや間違ってはいない。王道すぎる。
しかし結衣はもう諦めている。諦めているからこそ大胆になれる。
八幡は寝たふりをする結衣に毛布をかける。
この時、八幡は、「続」の第2話、修学旅行回で、戸部の海老名への告白問題を効率よく解決した際に、結衣が言った言葉の重みを感じていたのだろうか。
人の気持ち もっと考えてよ!
なんで いろんなことが分かるのに
それが分からないの?ああいうの やだ
それとも、この期におよんでもやはり人の気持ちが分からないままだったのだろうか。戸惑う様子もなく毛布を掛けていたことから、前者のように取れるが…