アニメ成分補完計画

感想やまとめとは違う分析的なもの

【無能なナナ】第2話 結局2人目も水死狙い


第1話の中島ナナオ、第2話の渋谷ヨウヘイ。各話1人ずつ犠牲(?)となる。何の能力も持たない柊ナナが、知力を尽くして能力者を抹殺するということだが…何か変。その変さについて書いていく。先行する原作があるので、明後日の考察になるかもしれないが、少なくともアニメ第2話までの情報のみで書く。

ナナの方がダーク

来るべき人類の敵と戦う時のためにと集められ、無邪気な学生生活を送る能力者たち。彼らを抹殺する使命を帯びたナナ。どう考えてもナナの方がダーク。

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ナナに指示を出す組織の論理

個々の能力者別に何万の人類を殺す「可能性」があると推定殺害人数を算出し、その何百万の人の命を救うために1人の命を現実に奪って良いという理屈が怖い。そこには、矯正するとか共生するとかいう発想はない。過去を見ればそのようなことも仕方がないとは言えるが。

組織の論理も一理ある

クラス委員長選出ごときで、能力バトルを始める能力者。モグオは暴走し、バトルに関係のないクラスメイトも巻き込みそうになっていた。能力でマウントを取るという発想を持つ者たちの存在は、確かに普通の無能力者には脅威である。第2話で組織が、能力者を抹殺するという自分たちの行為を正当化するための論理が、第1話の委員長選での無駄なバトルで視聴者に提示されている。

ナナオとヨウヘイ

どちらも水死狙いで、結局、死体が上がっていないのが気になる。ヨウヘイの方は、3日もすれば氷が溶けるらしいのでそこで発覚するのだろうが。

ナナオの場合

ナナオは少なくともモグオの暴走からナナを救おうとして、これまで隠してきた自分の能力、「能力者の能力を無効化する能力」をクラスにバラしてしまう。これは、能力者にとっては大きな脅威であるが、逆に意味無能力者にとっては何の脅威もない能力なので、ナナは安心してナナオを最初の抹殺ターゲットにした。方法は崖から海底へ突き落とす方法。この方法の良いところは、死体を片付ける必要がないこと。また、あわよくば死体が発見されず、行方不明という状況で誤魔化し続けられること。短所は、確実に抹殺できたか不明なところ。マイクロチップでも埋めてあれば別だが、そのような描写は今の所ない。つまり、ナナオが確実に死んだという保証は物語上ない。また、水中に落ちて行くシーンでナナオの体格より大きい謎の物体が2つ、ナナオの水中落下に合わせて並走しており、これがナナオを救出もしくは死体回収している可能性は高い。この謎の物体が、ナナに抹殺指令を出した組織のものなのか否かで、物語が大きく変わる。

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【図1】ナナオと一緒に落下する物体2つ

考えられるのはこの2つがナナオを挟むようにして合体することで、ナナオの生命維持装置化すること。ナナオの能力は、今後絶対必要になるはずなので、殺すには惜しい。

ヨウヘイの場合

本人談に過ぎない泳げない、時間遡行を行うと体力を消耗するということにすがって策を練り実行しているが、ナナがヨウヘイを騙しているように、ヨウヘイの言っていることが正しいとも限らない。ヨウヘイもナナオ同様、自分の能力について抑制的であったので、易々と氷の下で眠っているとは限らない。2回の時間遡行ができないとは限らないし。このアニメの場合、登場人物の誰もが嘘をついている可能祭があるから。ナナオと同様、物語上、ヨウヘイの死は明示的には描かれていない。

結局、クラス委員長はどうなった?

まあ、どうでも良いことだけれど、ナナオがいなくなったのだから、クラス委員長は選び直しだよね。まあ、どうでも良いことだけれど。

ナナの実行力は本人のものなのか

ナナ個人が暗殺者として有能とは限らず、単に組織によって人格から何から操作されている可能性があるのではないか。特に人格を認めない遠隔操作的な操作さえ考えられるのではと思う。そうしないと最終回でナナは死なないと物語的に後味の悪いものになりかねない。これは、なぜナナが島に送り込まれたのかの理由に関わるので、物語が進めば明かされるであろう。

組織の目的

来るべき敵の襲撃のためのナナの教育かもしれない。