何から何まで今回は凄い!この回だけでも成立するし、物凄いエネルギーを持っている。
開始からして戦闘シーン。しかもプリキュア側の技が効かない。そんなオープニングに始まり、最後の素晴らしい結末に至るまで、中間のお食事シーンを除き、ほぼノンストップの展開。エピソードもアクションの描画も何もかもが凄い。しかも30分枠で描き切っている。もう凄いとしか言えない。
なんと言っても、今回は成長著しいコメコメに対し、対等な人としてプレシャスが叱るシーンが本当に良かった。
コメコメを叱るプレシャス
ナルシストルーって、ほんとバカ
これまで散々やられてきて、ゴッソリウバウゾーという新しいタイプのウバウゾーにより、ようやく勝機を得たのに、
つまらないな、弱すぎて、そうだこうしよう。時間をあげるよ。自分の弱さになやんで、苦しんで、なげく時間をね。
なんて言って、余裕見せちゃう。何でトドメを刺さないのかな。もはやヒーローものの鉄板であるけれど、敵が絶対的に勝つチャンスを、油断?して失う。結局、今話の内にナルシストルーはプリキュア側の捕虜になってしまう。いやぁ、ジェットコースター的展開だな。
コメコメの希望
一世と同様の力が有ればと急に張り切るが、上手くいかず泣く。その理由が、プリキュアに貢献できないということであり、コメコメの成長を感じる。自分の能力についてある程度認識できるようになった成長段階、思春期後期かな?
コメコメを気にかける母、ゆい
思春期の娘を心配する母の目なんだよなぁ。凄い描写。大人用アニメでもここまで描写しないよなぁ。
ナルシストルーの操縦法を身につけた?セクレトルー
少し誉めて、少し見下ろしてと、ナルシストルーの感情の微妙なところを突いて1話で2度目の出陣を促すセクレトルー。中間管理職としてのスキルを上げたな。結局、見捨てるけど。
1話中2度目の戦闘におけるマリちゃんの指示
みんな、プランどおりに!
思えば、プリキュアはデパプリに限らず、戦闘プランはあまり無かった。フィニッシュまで持っていく流れはあったが、それは単調な流れであった。その意味でマリちゃんのこのセリフは新鮮。ある意味、マリちゃんという指揮官的ポジションの人がいるからこそと言える。さらに今回は、プランが実行されるが上手く行かず…コメコメとプレシャスの対話に繋がっていくという二段構えなのが良い。
ナルシストルーの過去が薄っすら描かれる
薄っすらなのが良い。1人で食べる食事の寂しさがトラウマなのだろう。ぼっちメシ…これは辛いの分かる。これ、今回プリキュアたちが一度敗退し、その際みんなでおにぎりを食べて元気を取り戻したエピソードと対になってそう。
プリキュア伝統芸能「支える」の披露
今回は、プレシャスだけは支えられた下でコメコメを抱き、優しい声をかけるという応用編だ。
支える。デパプリバージョン
泣くコメコメと叱るプレシャス
戦闘中に泣くコメコメ。どうしたの!?コメコメ、なかないで」とコメコメを抱きながら言うプレシャスに、「大丈夫か?少し休んでいろ」と言うフィナーレ。
コメコメ:大っきくなったら、何でもできると思ってたコメ。でも、字が書けるようになっても、化けるのが上手になっても、みんなが傷ついてるのに何もできないコメ!
これを聞いてハッとするプレシャス。プレシャスはハッとするのよ、ここで。これ凄い描写。この後もコメコメのネガティブトークは続く。
コメコメ:みんな、いっぱいいっぱい、やさしくしてくれたのに、一世みたいな力もないし、コメコメは全然ダメコメ。
ここで、コメコメは、自分以外の他者である一世と比較して、自分を全否定する言葉を言ってしまう。ここまで聞いていたプレシャスが、コメコメが言い終わらないうちに、
プレシャス:そんなこと言わないで!
と、すかさず口を挟む。言い終わらないうちに、しかもこれまでとは違う叱る口調で。そして、叱る口調のまま、さらに続ける。
プレシャス:たとえコメコメでも、あたしの大すきななコメコメをダメだなんて言うのはゆるさない!
ちょっと無茶な論法だが凄い。しかも叱った後に、すぐ優しい口調になって、
ありがとう、コメコメ。そんなに思ってくれて。あたし知らなかった。でも、コメコメも知らないんじゃない?コメコメと一緒に食べて一緒にわらって、あたしとっても幸せだよ。
そして何故か、コメコメを腰に装着し元気に走り出すプレシャス。
プレシャス:おばあちゃん言ってた。「幸せの味は明日への道しるべ」
コメコメとまたごはんを食べたい。その未来を思うと力がわいてくる!
そこにスパイシー、ヤムヤム、フィナーレも加わり、
スパイシー:わたしたちだって!
ヤムヤム:プレシャスと思いは!
フィナーレ:同じだ!
と言い、そしてプリキュア一同で、
一同:コメコメ、いつもそばにいてくれてありがとう
とコメコメに声掛けする。そのタイミングでコメコメが満面の笑み!からのコメコメの首輪のハートから紫の光が発生!…そして本日初のコメコメ擬人化!
プリキュアの輪には入れないブラぺ
こんなプリキュアとコメコメの絆を描く感動回なのに、というかだからこそ、コメコメとの関係の薄いブラぺは蚊帳の外になるか。仕方がないけれど、この先頭でも色々貢献していたわけだから、少し寂しい。
投降を促すフィナーレ
今回の戦闘で失敗したらブンドル団に居場所はないとセクレトルーに言われていたナルシストルー。負けた今、空笑していて、今後どうするのかという時に、ナルシストルーの背後に現れるフィナーレ。さすが元ブンドル団員だっただけにフィナーレは分かっている。ナルシストルーの挑発にフィナーレは微妙に心がダークになりかけたのか厳しい表情になるが、すかさずそこにコメコメが現れ、フィナーレに頬を寄せる。これでフィナーレは穏やかな気持ちを取り戻し、
フィナーレ:みんなとおむすびが食べたいな
と言う。緊張と緩和の描写にゾクゾクする。
ちょっと怖いフィナーレ
コメコメのスリスリ
みんなとおむすびが食べたいなと言うフィナーレ
捕虜ナルシストルー
ナルシストルーに投降する意思があるか否かに関わらず、ナルシストルーは捕虜?的な扱いに。しかし、プリキュア側に捕虜収容施設などないと思うが、ナルシストルーはどこに閉じ込めておくのかな。
ブンドル団におけるナルシストルーの立場
「オレたち」という語から分かるように、ナルシストルー自身の認識では、自分はセクレトルーと対等だと思っている。
しかし、セクレトルーの認識では、ナルシストルーはトカゲの尻尾。それでもセクレトルーは、ナルシストルーに話を合わせていた。まさに中間管理職みたいなことしていた。組織の怖さが出てる。
セクレトルーの認識は、
シナリオだけでなく、描画、音響の気合いガチ
個人的にはナルシストルーにプレシャスが手を伸ばすシーンが最高だったが、とにかく戦闘シーンの凄さは、シナリオだけではなく描画の力、音響の力も加わってる、素晴らしいとしか言えない。
ゾクゾクするプレシャスが手を伸ばすシーン
掃除洗濯
食がテーマで、よく食事を作っているプリキュアだが、掃除洗濯の家事の手伝いも欠かさない。今回は拓海が掃除し、ゆいが洗濯をしているシーンが並べて出てくる。ちゃんとしている。