「俺ガイル」における兄弟姉妹の存在が、各キャラクターに与える性格への影響についてみていく。
【図1】メインの3人
比企谷八幡・小町
八幡
主人公、第1子長男
ぼっちなのは第1子にありがちなので、理解できる。
小町
主人公の妹、第2子長女
社交性高い。これも上に兄を持つ妹のキャラとして納得しかない。
雪ノ下雪乃・陽乃
雪乃
ヒロイン、第2子次女
少し不思議。第2子は外交的なことが多い。ただし、美貌が色々な妨げになったことは描写されているので、そちらの影響かと。一人暮らししているあたり、第2子の片鱗を見せる。
陽乃
ヒロインの姉、第1子長女
しっかり者、親の言うことをちゃんと聞くようなので第1子の気質を持つ。ただし、妹に過干渉気味なのがちょっと違う感じもする。
由比ヶ浜結衣
ヒロイン、ひとりっ子
比較的積極的な性格ながら、他人の目を気にして自己主張できないことがある。自己主張がそれほど強くないタイプのひとりっ子のイメージ。
葉山隼人
2枚目兼ライバル枠、ひとりっ子
積極的な性格。人を惹きつける能力が高い。他人の目を意識して自己を律するタイプ。自己主張の強いタイプのひとりっ子のイメージ
よくできた構成
比企谷家は異性の兄弟。雪ノ下家は同性の姉妹。由比ヶ浜と葉山は、異性のひとりっ子。
つまり、この主要登場人物の中で、性別、第何子か、兄弟の有無で区分したとき、同じ兄弟姉妹のポジションとなる者はいない。全て異なる立場になっている。この設定の違いが性格にも反映されていると考えられる。
メインの3人間も異なる設定
また、当然であるがメインの登場人物である、八幡・雪乃・結衣の3人においても、兄弟設定が異なることになる。
八幡:第1子長男
雪乃:第2子次女
結衣:第1子長女
この組み合わせなら、不協和音が生み出されることが期待できるし、意図しない和音も期待できる。
雪乃の性格
シーズン2まで(無印・続)の性格
他人の行動については、長所短所を瞬時に見抜き、行動において、どうすればよりよくなるかを的確に言える能力を有する。しかし、自分のことになるとまるでダメ。やりたいと思うことも、誰かに依頼されたり促されたりしないと自分からやりたいと言えない。つまり、考えを言うことには長けているが、気持ちを語ることが非常に苦手ということ。これに付随するが、他人の気持ちを察する能力も不足している。
シーズン3(完)での性格
いろはの謝恩会の際にプロムを行いたいと言う依頼に対し、1人で受けると言う。
明らかに変わった。それは結衣の言葉を借りれば、自分でやりたいからやるのである。
結衣の性格
シーズン2までの性格
他人の気持ちを察する能力が非常に高い。しかし行動においては、少なくとも表面上は平和主義的行動をとることが多く、波風を立てないように動く。
シーズン3での性格
雪乃の引っ越しの手伝いにおいて、雪乃が八幡と2人で写った写真を大切に持っていることを見てしまう。結衣自身は、自室に3人の写真を飾っており、雪乃に対し、また、間接的には八幡に対しても疎外感を覚える。これに対し、第2話においては、「忘れてしまえ 見なかったことにしてしまえ」と、これまでの結衣の波風を立てないような解決策を取ろうとするが…【以下、物語の進度に応じて追加予定】