アニメ成分補完計画

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【ウルトラマンZ】第9話 宇宙海賊とは地球人のことだろ?


第9話は「宇宙海賊登場!」というタイトルで、ストレイジ内部にまたしても謎の生命体に侵入される。しかしよりによって相手に「宇宙海賊」という名前をつける。これにより侵入した敵であるバロッサ星人を倒すことに正当性を得たつもりになれる。

キングジョーはバロッサ星人の宇宙船

ウルトラマンZによると、バロッサ星人は、「銀河じゅうで破壊と略奪を繰り返し奪った武器を自分の力として使うウルトラやばい海賊宇宙人だ!」ということである。しかし、どんなに相手に悪のラベルを付けても、ストレイジは、キングジョーをバロッサ星人から奪って嬉々として新戦力になると喜んでいた。これ「破壊と略奪を繰り返し奪った武器を自分の力として使う」そのものであり、どんな自己紹介なんだよって感じ。

本質的にはストレイジが略奪者

そもそも宇宙海賊バロッサ星人がストレイジ内部に入ってきたのは、ストレイジが奪ったバロッサ星人所有のキングジョーを取り返しに来ただけ。バロッサ星人から見れば、略奪されたものを取り返しに来ただけで、正当性がある。

かっこイナバ班長いいようで扱いの酷いイナバ班長。

班長「ここは俺に任せてお前ら退避しろ」
班員「班長!何かっこつけてるんすか!」
班長「お前らが死ぬ必要なんかないんだよ」
班長「俺たちだってストレイジの端くれです!技術屋の根性を見せてやります!」
班長「(無駄に微笑む)」

このやりとりだけ見れば、イナバ班長の扱いは良いように思えるが…、直後にイナバ班長は左腕をバロッサ星人に撃たれ負傷。戦力ゼロとなり俺に任せてなどと言えない状態に。

それでも懲りないイナバ班長

少し大人しくなったかと思いきや、

こういうのは年寄りに任せとけ

と再度立ち上がるイナバ班長。この時はすでに他の若い隊員は、戦意喪失している。ある意味かっこいい発言。しかし、班長が立ち上がると、弁当箱と水筒持ってその場を去る。弁当箱と水筒?こういうとこに何かギャグかまして来るんだよね。バロッサ星人に対し、弁当箱をキングジョーの最終ロック装置と騙し、隙を見てお茶をかけ、ハルキに命じバロッサ星人を感電させるという何か微妙な行動で、取り敢えずその場からバロッサ星人を退散させることに成功する。この行為でメダル3枚を得る。イナバ班長の行為は、それだけ見れば収支的にはプラスだが、何も解決していないんだよな。まあ、技術屋だからここまでやれれば大丸か。侵入されたストレイジの警備部門が大問題なのだから。

バロッサ星人の知能

登場当初に次のように言っている。

下等動物の言語を話す声帯は持ち合わせていない

と話すバロッサ星人。声帯を持ってないから、代わりに発声装置を持ち合わせているのかぁ。相手の側に立って行動するバロッサ星人。相手に合わせてあげる優しさ、大変だなぁ。

バロッサ星人の意味不明な行動

背中から複数の剣を取り出しては地面に突き刺すバロッサ星人。何やってるの?…と思ったが、戦いの際に剣が手から離れたり、刃こぼれした際の替えを用意していたのか。結局、剣を飛ばされないように腕にハマるタイプの件で闘うことになるのが、何か少し間抜けな気もするが。

サーブルダンス

最初は舞台の日本に敬意を払ってか、日本刀らしきものを構えるバロッサ星人。さすが高等生物のバロッサ星人、礼儀正しいな。しかも構えは八相。ちゃんと剣道を分かってらっしゃる。何段なのだろうか。

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【図1】見づらいですが八相で構えるバロッサ星人

で、流れるBGMは、下等生物である地球人のクラシック「剣の舞」。やはり高等生物だけあってバロッサ星人は、学があるな。

戦いの場所

最近は、人の多い都市部での戦いはなく、人や建物の少ない(≒セット作るのが楽な)場所で戦っている。

宇宙海賊と非難する資格

ストレイジの技術者は、バロッサ星人から奪ったキングジョーについて、しみじみとした平和的なBGMの中で、次のように発言している。

コイツはいいロボットになりますよ!
機動性 攻撃力 耐久性。これまでの防衛ロボットとは性能が桁違いだってな。フフフ。

フフフじゃないよ。ここでウルトラマンZがバロッサ星人について語った部分を再度見直してみよう。

銀河じゅうで破壊と略奪を繰り返し奪った武器を自分の力として使うウルトラやばい海賊宇宙人だ!

お分かりであろうか。「銀河じゅうで破壊と略奪を繰り返し」を除くと、ストレイジのやっていることはバロッサ星人と変わらない。何という皮肉が込められているんだ、ウルトラマンZのセリフには。こんなセリフをしみじみとしたBGMで語れる人類はウルトラやばい海賊宇宙人じゃないか。