アニメ成分補完計画

感想やまとめとは違う分析的なもの

【俺ガイル完】平塚先生、一枚上手感ある


平塚先生、理屈屋の八幡だけでなく、理屈に皮肉も交えて言葉をぶつける傾向のある雪乃さえも一目置いているその圧倒的思考力、言語力。物語の最後の最後で、八幡・雪乃・結衣3人を悩ませる、陽乃による「共依存」というラベリングを鮮やかに引っ剥がした。陽乃と平塚先生の年輪の差が出たということだ。非常に頭の良い人。しかし、キャラ付けとしてのこじらせた設定が可哀想な人。このポジションを結婚していて2人の子育て中のキャラでやっても成功した気がするのだが…そうすれば、私生活は幸せだったのに…キャラ付けのためのキャラだけで、私生活が本人の満足に至らないことになっちゃった。可哀想。

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平塚 静の名言

「共依存なんて簡単な言葉でくくるなよ
君の気持ちは言葉一つで済むようなものか?」(by 平塚先生)

陽乃による「共依存」の型ハメ

陽乃は、「共依存」という言葉一つで、八幡、結衣、雪乃だけでなく、視聴者まで、その型にはめ、その言葉で八幡たちを縛り付け、翻弄していた。しかし、平塚先生の一言は、その催眠術から、八幡だけでなく、視聴者まで一瞬で覚めさせるパワーを秘めていた。この平塚先生発言の破壊力。平塚先生は高校の国語教師だから言葉に対するしっかりとしたバックボーンがあるからこその陽乃斬り。

高々二十歳の陽乃

平塚先生から見たら、大学生である陽乃は、年齢としては論理的思考、言語化に優れていても高が知れているというかとか。そもそも陽乃とは年齢差が⬛️歳もあるのだから、生きてきただけの年輪の数が違う。⬛️:強い規制により明らかにされていない。

平塚先生の謎

よく八幡を連れまわすが、何故なのだろうか。男としての磨きをかけてあげる役割に見えなくもない。カッコいい車に乗ってほんの少しだけ上から目線で見守るということで、「グリザイアの果実」におけるJBのようなと言ったら(少数の分かる人には)分かるだろうか。平塚先生がいないと、八幡の場合、内に内にと入って行って、それはそれで面白そうだが、読む人観る人をかなり選ぶことになるだろうから、程よい陰キャに止めるためのバランサーの役割を担うのだろう。JBは明らかにそう。ただ、JBの場合、マイナスに振ることも多いが、逆に雄二が自律的に常識的な行動をとるので、それはそれでバランサーの役割を果たす。

それなりに頭の良い八幡を導くスペック

八幡自身が理屈屋であり、この八幡を導くには、この人には敵わないと印象づける必要がある。それには、高校の国語教師という設定は説得力があり、ラノベ、ゲームの定石として年上の弁の立つできる女風のキャラというのは定番である。それらを満たすように平塚先生は存在する。

もう1人の導き役?雪ノ下陽乃

この、弁が立つできる女風のキャラという点で、八幡の周りには、もう1人、雪ノ下陽乃がいる。陽乃も八幡のためを思ってか否かわからないが、助言らしきことを度々する。八幡は基本的に陽乃の言語能力思考能力を自分より上とみているようで、度々陽乃の発言の意味を聞いたりしている。

平塚先生の陽乃対比の器の大きさ

しかしここが陽乃の未熟な点で、八幡を挑発にしたりマウントを取ろうとしているのかもしれないが、八幡が意味を正しくつかめないような表現をぶつけることが多い。しかし、平塚先生のそれには、八幡が問い直すことはない。ここが「年の差」もしくは、本来の能力の高さなのだろう。平塚先生本人に確認すれば、100%後者と答えるだろうが。