プリキュアを読む

感想やまとめとは違う分析的なもの

【スタプリ】第35話「ひかるが生徒会長!?キラやば選挙バトル☆」


観星中の金星(自称)である姫ノ城桜子さんに次期生徒会長となるチャンスが。ようやく巡ってきた姫ノ城桜子さん回。桜子さんの作画もこれまでのモブ的なものから、本気作画になってきた。やっと巡ってきたよ!

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【図1】まどか、ひかると遜色なしの桜子さん

まどか先輩、宇宙人許容範囲拡大

宇宙人狩りをしている父親との関係で、ララを含めた地球を訪れる宇宙人を隠そうとしていたはずのまどか先輩が、宇宙人の転校生を受け入れる発言をするのは、らしくない。これは、まどかがどうのというより、シナリオの強引さのようにみえる。まどかがひかるを生徒会長に立候補させるきっかけとして、これ以外が浮かばなかったのでしょう、脚本担当の方が。

夢中になるということ

ひかるが成り行きで生徒会長選挙に出ることになって、票集めに試行錯誤する中、現会長まどか先輩の通りにすることを選ぶ。これにより、票固めが進むが、ひかる自身はそれに夢中になってやっているわけではなく、やらされている感じになっていると、祖母に看破される。

タツノリの視点

祖母の看破に加え、クラスメイトのタツノリにも姫ノ城桜子の方が生徒会長として良い感じと言われるひかる。タツノリは、桜子の部屋、お茶会をなぜやりたいのか知りたいと。タツノリなかなか分かってらっしゃる。

桜子のメモ

更に桜子が落としたメモから、ひかるは桜子の学校及び生徒会に対する思いを知る。ひかるがここで知ったのは、ひかるは生徒会長選挙対策をしているが、桜子は生徒会長になった後のことを考えている。というか、既に生徒会長として行動している。これが、祖母の言う夢中になっていることである。

選挙戦術

ひかるの選挙戦術

最高の生徒会長であったまどかがどのようにしていたかを生徒に聞いて回り情報収集する。

まどかのような生徒会運営をすると訴える。

桜子さんの選挙戦術

自分の足で学校を観察し情報収集する。

新たに自分で考えた施策で生徒の声を吸い上げると訴える(というか、訴えたいのだが、表現方法が未熟で独裁に見えてしまう)。

会長となる目的の違い

ひかるの目的

ひかるは単に生徒会長になること自体が目的化した活動をしている。生徒会長選挙に、ひかるは、印象の良いまどかの生徒会運営を踏襲するという"得票数を上げるための活動"をしている。これは、まどかも少し違和感を覚えたような顔をする。

桜子さんの目的

桜子さんはあくまで観星中を良くするために生徒会長になりたいと考えている。「姫ノ城桜子の姫ノ城桜子による姫ノ城桜子のたまの生徒会」と言ったりと、表現方法がうまくない。このため、生徒には本来の思いとは反対に受け取られてしまったりしている。

決定的な発言

各部の応援に走り回るひかるが、遊んでくれないと嘆くフワに対して言った「選挙終わるまでの辛抱だから!」という言葉。これがひかるの生徒会選挙に対する考えである。ひかるは選挙に勝つことの先を考えていない。選挙が終わればいつもの生活に戻る気でいる。まどかのような生徒会長になるという発言と合わせると、ひかるの生徒会に対する思いが、桜子さんにくらべかなり浅いことがわかる。

独裁・リベラリズム・ポピュリズム

この第35話は、生徒会選挙の話ではあるが、独裁(桜子さんの表面上の形態)・リベラリズム(桜子さんの実態)・ポピュリズム(ひかるの実態)のパターンを描いており、ターゲットが幼児であるアニメとしては、かなりチャレンジングな内容であった。

"イマジネーション"という語の意味の深化

おうし座のプリンセスが「この大きなイマジネーションは…」と驚くようなイマジネーションを発する(?)キュアスター。この意味は、表面上の行動からはうかがい知れない生徒会長に対する桜子の強い思いを知ったことによるもの。桜子のイマジネーションの大きさに対するひかるのイマジネーションという相乗効果が生んだもの。
更に、生徒会長選挙に潰されそうになった桜子がカッパードに利用されたことを知ったひかるは、「イマジネーションの輝き!なりたい自分に!」という掛け声で発せられる必殺技"プリキュア!スタートゥインクルイマジネーション!"を生み出す。これは、ひかる自身も何だったのかという技だった。「スター☆トゥインクルプリキュア」における"イマジネーション"という言葉の意味が深くなってきている。

これがプリンセスが第32話で探せと言った"トゥインクルイマジネーション"なのか。確かに技の名前に同じ言葉が入っている。しかし、探せと言っており、身につけよという言い方ではない。

今回のイマジネーション

結局、ひかるは、イマジネーションを働かせ、自身の生徒会に対するイマジネーションが桜子のそれに劣ることを自覚したため、生徒会戦から降りる。これは良い結末だった(姫ノ城桜子さんの良い面が描かれたハッピーエンドだったから)。