プリキュアを読む

感想やまとめとは違う分析的なもの

【スタプリ】ひかるとララの性格をハグプリも使って比較


第3話にして早くも仲間割れ。というかまだ出会って間がないからこそ起きた仲違いということか。行動派のひかると慎重派のララの個性の違いからくる互いの少しイライラした感情。これがうまく出ていた。この仲違い、雨降って地固まるのエピソードであるが、これ、これからのスタプリのテーマの提示なのではないかと思うのだけれど。

長所は短所でもある

ひかるは行動派、ララは慎重派というのは、長所に着目した表現で、短所的視点で見れば、ひかるは落ち着かず注意散漫、ララは優柔不断とも言える。そして、ここが重要なのだが、これらの性格は、直そうとしても治せるものではなく、というより直そうとすべきものでもないその人の個性と捉えるべきだというのが、スタプリのスタンスもしくはテーマではないかと推察する。ハグプリ最終話でのひかるの度を越した注意散漫ぶりと、今回のララとの性格の対照でその考えを強くした。

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【図1】口の開け方ひとつ取っても性格が出る(※)

データ分析とリスク管理といえば

ララは基本的にAIのデータ分析結果を活用し、最善の方法を選んで行動しようとする。このようなキャラはハグプリにもいた。AIのデータ分析結果活用というより、自身がAIであったルールー。最善の方法を選んで行動する、つまりリスク管理をして行動しようとしたえみる。この2人の特技をララは1人で併せ持っている。

色相環のマジック

ハグプリのルールーは紫でえみるは赤、スタプリのララは青緑。プリキュアでは主人公はピンクである。ハグプリの主人公であるはなは、もちろんピンクであるが、ピンクは、色相環では赤と紫の間の色である。一方、スタプリの主人公であるひかるもピンクであるが、色相環ではピンクの補色は青緑なのである。つまり、ピンクに対しては、紫も赤も特別な色であり、一方、青緑も特別な色なのである。しかも緑はハグプリでは敵側の色だった。よって、ハグプリのルールーとえみるの特技を、スタプリのララが1人で担うのには意味があるのである。データ分析とリスク管理の能力を有する者が、色相環上、ハグプリでは追加メンバー2人でピンクを挟む一方で、スタプリでは、それをピンクの次のプリキュアが1人でかつピンクの反対側で対峙する。ハグプリではアンドロイド、スタプリでは宇宙人。2シリーズにわたる美しい対比。AIとリスク管理の強化は、ビジネス世界での最近の常識。これをメインターゲット層が就学年齢に満たないプリキュアでも2シリーズ連続で取り入れてくる。それがプリキュア。

主人公の性格

ひかるは、これまでのところ、自分の思ったようにやりたいようにやってきたという印象。第1話で、朝起きて遼じいのところに行くまでの一連の行動を見るだけでもそれはわかる。一方、ハグプリのはなは、表面的には明るく元気だが、イジメられた過去を持つ。これがはっきりどのようにはなの性格に影響しているかは分かりづらいが、少なくともはなは、原則他者を否定することはない。はなも相手を否定しないわけではないが、これは、ジョージ・クライやリストルが他者の選択の自由を奪うことを肯定する考えに対してであってクライやリストル自身を否定するものではない。しかし、スタプリのひかるは、知り合ってまだ間がないララに対して、「ララちゃんなんか、ララちゃんなんか、ダイキ…」と安易に「ダイキライ」という言葉を言いそうになる。フワの叫びでかき消されたが、恐らくこれは言い切っていた。このような相手を否定する言葉を発することは、はなでは絶対にあり得ない。はなのイジメエピソードは、ハグプリ第23話でようやくほのめかされた。ひかるについては、父親が不在であることが、第2話で自分の部屋は元々父親の書斎だったというひかるのセリフの中でさらりと言われたが、話が進んで行くと、この父親不在がひかるの性格に何らかの影響を与えていることが描かれるのだろうか。父母が離婚しているのならば、書斎に父親の本はないはずであるが、父親の本があることをひかるは言っているため、離婚ではなさそう。ひかるは一人っ子、はなには妹がいるということも性格や行動様式の違いに影響があるだろう。第3話までを見る限り、ひかるは周りとの関係をあまり気にせず、思ったままに行動する傾向が強い。恐らくそれ自体がフラグで、何らかの精神的葛藤がこの後控えているであろう。

(※)東映アニメーション公式ページより引用
図1 http://www.toei-anim.co.jp/tv/precure/episode/summary/3/