ー引用元(2019.04.15): Copyright(c)TV TOKYO Corporation All rights reserved. https://www.tv-tokyo.co.jp/anime/kemono-friends2/news/
「けものフレンズ2」(2期)は、1期と比べて、ストーリーのの進め方が異なる、というか有り体に言えば、伏線張り&回収が下手というか、それを越えて全く出来ていなくて、まあ、それだけでも「けものフレンズ」ブランドを毀損したわけだが、作品内にとどまらず、SNSにまで汚名を残すことになったのは、1期の監督にムクムクした(嫉妬した)というのは本当だったのだろうと推測されるに足る事案になった。
お詫びの内容について
お詫び全文
【お詫び】SNS等での発言について
「けものフレンズ2」の放送に関しまして、弊社社員によるSNSでの発言の中に、視聴者の方々を不快にする、不適切なものが含まれていました。作品に対する評価につきましては、視聴者の方々に委ねられており、制作者は、その結果を真摯に受け止めなければなりません。それが、制作者として重要な資質であると考えております。
本件に関しまして、深くお詫び致します。
ー引用元(2019.04.15): https://www.tv-tokyo.co.jp/anime/kemono-friends2/news/
お詫び文作成の主体は誰か
このお詫び文における"弊社"とはどこのことだろうか。2期も委員会方式で作成されており、その委員会名は"けものフレンズプロジェクト2A"である。しかしこの委員会は、複数の法人が参加する組織であるので"弊社"という語はなじまない。
ページのコピーライト表示
このページには、コピーライト表示が2ヶ所あり、上段のタイトルロゴ下に"©️けものフレンズプロジェクト2A"、最下段に"Copyright(c)TV TOKYO Corporation All rights reserved."とある。
このどちらかが、お詫び文の主体になる。ページ全体を眺めると、上段の表示はタイトルロゴもしくは/及びその左の画像のコピーライト表示に対するもので、最下段の表示が、ページのコピーライトと見るのが自然である。以上から、"弊社"は、テレビ東京ということになる。まあ、そもそもこのページ自体が"けものフレンズ2のテレビ東京アニメ公式サイト"の中のページであるし、アドレス見れば"www.tv-tokyo.co.jp/"の下にあるから、まあ分かるけれど、一応。
お詫びのロジックのおかしさ
このお詫び文、たった3文しかないのに、実は根本的ロジックがおかしい。何に対してお詫びしているのか分からないのだ。まあ、第3文は、
本件に関しまして、深くお詫び致します
というだけの、単にごめんなさいと言っているだけの締め文なのであまり意味はない。問題は第1文と第2文だ。
第1文
【お詫び】SNS等での発言について
「けものフレンズ2」の放送に関しまして、弊社社員によるSNSでの発言の中に、視聴者の方々を不快にする、不適切なものが含まれていました。
第2文
作品に対する評価につきましては、視聴者の方々に委ねられており、制作者は、その結果を真摯に受け止めなければなりません。それが、制作者として重要な資質であると考えております。
第1文では「視聴者の方々を不快にする、不適切なものが含まれてい」たことが語られている。そうであるならば、次の文は、①「視聴者を不快にしたこと」、もしくは②「不適切なもの」について語られるはずである。つまり、不快にしたこと、不適切なこととは何かという事態を説明し、その対応方針を示すべきである。
しかし、第2文は、作品の評価は視聴者に委ねられるので、制作者はそれを真摯に受け止めるべきで、それが制作者の資質と考えると、制作者の心構えについて語っている。①②のいずれにも答えていない。①②の内容を第2文から推測せよと言っているわけだ。第2文は①②を書いた後のおまけで、第3文との繋ぎの文であれば意味があるが、第1文からいきなり書いても繋がらない。
うるさい奴ら向けのお詫び
要は、このお詫び文は、丁寧語で書かれているが、①②については、「知ってるだろお前ら、だから書かないよ」ということであろう。しかし、Yahoo!ニュース、ORICON NEWS、産経新聞、デイリースポーツで取り上げられてしまって全文晒されている。まあ、これも想定した上で、実際に何をやったかを当事者として確定的に書くより、ネット内で勝手に合わせた方がダメージが小さいという判断なのだろう。しかし、このような内容の謝罪文を出すということは、恐らく内部は何も変わらないだろう。ひょっとしたら、この謝罪文も罰ゲームとして当該社員が書いているのかもしれない。なぜなら、この謝罪文には、当該社員の処分も今後の改善策も何も書かれておらず、「制作者として重要な資質であると考えております」と、単に考えを述べているだけなのである。しかもこの文は、誰がそう考えているのかも分からないので、結局、起きたことについて謝っているだけで、今後また起きたら同じように謝れば良いだけという考えなのだろう。
結局
騒がしいし、色々外堀埋まってきてこれ以上、面倒になったらまずいから、とりあえず謝っとくけど、まあ、様子見…というスタンスだね。具体的に書かなくとも、当該社員の処分と今後の改善策について言及しなかったのは、する気がないからと取られるのは当然で、つまり、この騒動の問題に何も気づいていないこと、それがまずい。