第29話に続きララ回です。この2話で、ララの深いところまで描いています。これまでロケットに乗って地球にやって来た設定のため、家族回がなかったので満を持してという感じです。そして、スタプリメンバーの中で「普通の女の子(宇宙人ではあるが)」であったララが、その普通さの中に何を抱え、ひかるたちとの触れ合いの中で何を得たかが凝縮されたエピソード。
- テンジョウとアイワーン
- ララのパーソナルAI
- ララの家族
- 超天才的頭脳のアイワーン
- みんな逃げるルン
- AIがなくても大丈夫ルン
- なんと機械に愛情があるのか!
- 兄越えしたララ
- 蟹座カラーペン
- 辺境の星
- 新たなる敵!?宇宙星空連合
テンジョウとアイワーン
利害関係がうまく一致して手を打つ2人。テンジョウは戦術に長け、アイワーンは戦略に長けているので、お互いの長所を高めあえば面白くなる…と思ったら、ラストで負けた原因のなすりつけ合いで仲違い。楽しいよ、君たち!
でも、そこをちゃんと原因追求と改善しないと、全体としての勝利はつかめない。因みに、カッパードさんは戦技に長けているので、ノットレイダー側は、人材的にバランスが取れていたんだよなぁ(過去形なのはアイワーンが抜けちゃったから)。
ララのパーソナルAI
この第30話でララのパーソナルAIが最初に登場するのは、スタプリ一行が、サマーンの監視カメラに居場所を突き止められようとしたその瞬間、ジャミングをかけてマザーとカメラの通信を妨害する場面。いやあ、パーソナルAIすごい。ひかるが「AIさん!」と"さん"付けするのも分かる。
AIにもキモチがあるというのは、「HUGっと!プリキュア」のルールーで既に描かれており、プリキュアシリーズでは2シリーズ連続の描写である。今回は人型でさえなく、メイン視聴者層がロケットに対し感情移入できるのかと難度は高いが、これに気づけば大人は大喜び。
なお、ハグプリでは、アンドロイドにも心がある話が描かれ、アンドロイドもプリキュアになれることが示された。このスタプリでは、ロケットにも心がある話が描かれた。つまりこれは、ロケットでもプリキュアになれるということを示しているのではないだろうか。パーソナルAIさん!6人目のプリキュアは、あんさんや!
ララの家族
ララが追われる身になったことに対し、ララの家族は当惑する。
ララ父は、「きっと何かの間違いルン!」と、
ララ母は「何か理由があるルン!」と、ララは裏切りをするはずはないとの立場の発言をする。しかし、ララの双子の兄ロロは、最初は「ボクたちも協力するルン」とララの側にいるかいないか分からない発言に留めている。
そして生中継で訴える。
(ロロ)「ララ、出てくるルン!」
(父)「一緒にあやまってあげるルン!」
(母)「心配しなくていいルン!」
(ロロ)「ボクたちがなんとかしてあげるルン!」
ララのことを思っていることについては良いのだが、「一緒に謝ってあげる」、「僕たちが何とかする」のような、あくまで上から目線の言葉に、「オヨ…やっぱり半人前 子どもあつかいルン!」と表情を曇らせるララ。
これに対し、プリキュアの面々はそれぞれの立場から来る言葉を投げかける。
ユニは、「だったらプリキュアだって言いに行けば?みんなみとめてくれるわ」「しんじてくれる家族がいるなら」と言う。故郷の人たちが凍ってしまっているユニらしいセリフ。
次に、兄弟が多いえれなの、「いくつになっても妹のことは心配なんだよ」というセリフが効いてくる。スタプリでは兄弟がいるのは、ララとえれなの2人で、えれなは第一子長女だから適任(ユニは不明)。
さらに父母との関係に悩んでいたまどかが「お父さま お母さまも心配しています」と言う。
これらの言葉に対し、ララは、「でも、みんながプリキュアだってバレたら面倒なことになるルン」と、自分のことより仲間のことを気遣う。そこがララらしさだ。第29話においても、半人前扱いを平然とする家族に愛情を持っているためノットレイダーと戦っていた。そんなララの触手をやさしく両手で包んでひかるが言う。「ララ 大丈夫だよ わたしたちのことなら気にしなくていいから ララが決めたことならわたし…わたししんじる!」。女性らしい漢気を感じる。そこにサマーンの警備隊がやって来る。パーソナルAIに「ホバーボードはマザーのアシストで動いています。停止させますか?」と状況説明兼解決策を提示。
ひかるとモニター上のロロそれぞれに「ララ!」と決断を促されるが、決められないでいると…そこに救世主が。
超天才的頭脳のアイワーン
マザーAIを乗っ取るという、惑星サマーンの中枢をダイレクトに攻撃するアイワーンが現れる。ララへのアシストとしてはベストタイミングで登場するな、アイワーン様は。超天才的頭脳を自称するだけはある。これにより、惑星サマーン警備隊によるララ一行の追跡を逸らすことになるとともに、ララのパーソナルAIへの勇気を与えることになる。AIの勇気とかおかしな話であるが。アイワーンはいつもそう。頭脳をプリキュアに利用されてしまう運命。まあ、そこが可愛いんだけどね。
【図1】結果的にララのパーソナルAIに勇気を注入することになるアイワーンの攻撃
みんな逃げるルン
惑星サマーンの総てを司るマザーAIをアイワーンに乗っ取られ、逃げようとするサマーン人。しかし、移動手段であるホバーボードもAIのコントロール下にあるから結局自力で走らねばならない。しかしサマーン人は、普段走らないから、うまくできない。
AIがなくても大丈夫ルン
AIがないと何もできないと言うロロに対し、ララは、厳しい口調で「しっかりするルン!」
と言い、地球で、考え想像して自分の力で何とかすることを学んだとロロたちに言い切る。
なんと機械に愛情があるのか!
しかしアイワーン&テンジョウ連合に捕まってしまうララたち。それを救ったのが…ララのロケットというかパーソナルAI。傷つき、AIが意識をなくす。アイワーンの指示により、再起動されるパーソナルAI。初期化を恐れるララ。しかし、初期化できず逆にマザーAIを更新してしまう。で、ララの掛け声で皆プリキュアになるわけね。
兄越えしたララ
ロロは、星を挙げて表彰した自らの実績を易々と越える実績を挙げているララを素直に認め、誇りに思うと言う。ララの「わたしは大人ルン!」というセリフ、ここにコンプレックスから解放され、レベルアップしたララが生まれた。このセリフの際、ララの足を映している。これは、客観的に自立したということを表している。そして、「じゃあ地球に戻るルン!」と言う。地球には"行く"のではなく"戻る"のである。
蟹座カラーペン
ふたご座は、ララとロロ双子の兄弟エピソードのここで出さなきゃね。残念!
辺境の星
まあ、宇宙星空連合に加入していないとそういう扱いなんだろうな。
新たなる敵!?宇宙星空連合
まあ、こいつらギャグ担当なんだろうな。ヤマトの艦長みたいなのが「全エンジン出力最大」とか言っているよ。