主人公野乃はなの妹である野乃ことりとはどのような人物か考えてみる。
主人公の妹ポジション
ことりははなの妹であるが、登場シーンはそれほど多くない。ハイキング回でえみるのクラスメイトとしても出てきたが、大抵は家族とのシーンではなに絡んでくる程度である。しかし基本的に他の家族である母親か父親のおまけ的に登場していたので、とりたててことりが各話のキーになることもなかった。プリキュアでは兄弟の扱いはそんな感じが多いが、よく考えれば主人公であるピンクプリキュアの姉妹ときたら、世が世なら自らがピンクプリキュアとなっていたかもしれない重要人物であるはずで、その存在感は、リアルな世界であれば、もっと高いはずである。
なぜか名前が植物関係ではない
姉の"野乃はな"は"花"、母親の"野乃すみれ"は特定の植物"スミレ"を表す名前。父親の"野乃森太郎"は木の集合体の"森"を表す。和菓子屋を営む祖母の名前は"庵野たんぽぽ"で、これも特定の植物"たんぽぽ"を表す。そこに"野乃ことり"である。植物の名が続く家系に動物である鳥類を指す言葉がつけられている。祖母にまで徹底して植物の名前をつけているにもかかわらず、主人公の妹というより近い親族に動物の名前をつけるのは、何らかのフラグのはずである。
クライアス社員の名前との共通点
ここで、クライアス社関係者を見てみると、リス(リストル)、ハクビシン(ビシン)、及び元社員にハムスター(ハリー)と、哺乳類の小動物モチーフのキャラがいる。彼らに共通するのは、"植物を食べる"ことである。ことりも鳥類ではあるが小動物である。そして鳥類も"植物を食べる"。この辺り、ストーリーにおいて何か関係が出てくるのではないだろうか。第28話でルールーが、ともに同じ哺乳類である猫と犬のでも恋は成り立たないと語っていたが、鳥類と哺乳類、植物では、より高い次元で異なっている。つまり、はなとクライアス社が相容れないのは植物と哺乳類という食べられる側食べる側という違いがあるからとの理解が可能である。しかしここで悩ましいのは、はなとことりも植物と鳥類で異なるのである。そしてこちらも食べる食べられるの関係なのであり、植物を食べる小動物という意味では、ことりはどちらかというとリストルの側と言えるのである。プリキュアでは、最終話近くで敵幹部が改心することが多々あるが、小動物の名前を有していることりは、はな(植物)とクライアス社(植物を食べる哺乳類)との間を取り持つことになるのではないだろうか。
ことりが鍵を握ることの宣言回の可能性
これが何を意味するのかは分からないが、ストーリー上、この事実は何らかの鍵を握るだろう。それ故、これからことりにフォーカスを当て、彼女についての話を進めますよと言うための宣言が、第34話のことりメイン回の意味かもしれない。ちょっと無理筋かもしれないが。
ことりが特別な人物である証拠
まあ、はなの妹であり、プリキュアになる前のえみるをある程度理解していたという点で、そもそも特別な人物であるのだが、第23話「最大のピンチ!プレジデント・クライあらわる!」にて、プレジデント・クライに時を止められモノクロになったシーンで、出てくる人物は皆、手を下ろしているのだが、はなとことりの姉妹だけ、何かをつかもうと手を上げている。さあやとほまれは地面に膝と手をつき、えみるはうつ伏せ、ルールーが仰向けに倒れる中、はなとことりだけが何かをつかもうと手を突き出している。これはことりが特別であることを示していると言える。この時突き出す手が、はなは左手、ことりは右手と逆の手を上げている。この一対感ときたらどうだろう。2人で1人のプリキュアは、えみるとルールーであるが、はなとことりも同様なのではないだろうか。
ことりとビシンから目が離せない
以上、どう見ても野乃ことりはハグプリにおいて尋常ならざる重要人物であることがわかる。ラストに向け、とんでもなく化けてくれると期待できるのが、このことりである。あ、あと、ビシンもなかなか怪しくて化ける可能性はあるので、この2人から目が離せない。