各プリキュアに与えられた色の関係を、イメージカラー編とミライクリスタル編で考えてみた。これにより、イメージカラーがピンクであるキュアエールのピンクとローズを除き、イメージカラーおよび獲得したミライクリスタルの色は虹の中にあることがわかった。
ところで、ハグプリにおいて、現在獲得されていないが存在が知られているミライクリスタルが1つある。逃走中の"とあるプリキュア"が保有していたというミライクリスタルホワイトである。ホワイトもまた、虹の色では現れてこない色である。これら虹の色から外れるミライクリスタルの意味はどのようなものなのだろうか。
虹色外ミライクリスタルの位置付け
まず、ピンク、ローズ、ホワイトのミライクリスタルの位置付けを考えてみたい。
まず、ピンクは、7色の虹では出現しないが、色相環においては、虹の両端の赤と紫を結ぶ色となっている。その意味で、両端に開いているプリキュアの虹を円環に結びつける役割の色がピンクである。
この色が1人目のプリキュアの色というのが、ハグプリ…というよりも、ハグプリと同じく川村敏江氏がキャラクターデザインを担当した過去の5人組プリキュアも含めたプリキュアの色感覚であると思われる。
過去の5人組プリキュアとの色の比較
ピンクを除く、それぞれの色の登場順は以下の通り(赤がイメージカラーのプリキュアは、スマイルではサニー、5ではルージュと存在するが、コスチュームの色は、実際には橙であるので、橙とした)
【Hugっと!プリキュア】
赤橙黄緑青藍紫
④◯③◯②◯⑤
【Yes!プリキュア5】✳︎1
赤橙黄緑青藍紫
◯②③④⑤◯◯
【スマイルプリキュア!】✳︎2
赤橙黄緑青藍紫
◯②③④⑤◯◯
✳︎1:ただし、追加プリキュアとして変身時、"青いバラは秘密の印"と名乗るミルキィローズがいる。青いバラというが、服装は、紫系。ただし持つバラは濃い青。その意味で、ミルキィローズは、藍、もしくは紫となる。
✳︎2:スマイルでは、映画限定プリキュアとしてキュアエコーがいるが、色という点では白のような気がするので虹の色には乗らない。
このように見ると、ハグプリは、過去2作の五人組とは明らかに色の構成と登場順が異なる。
過去2作は、虹の7色の順に合わせて、素直に赤側の橙から紫側に1つずつ続けて登場している。赤のプリキュアは、スマイルではサニー、5ではルージュと存在したが、現実のコスチュームは、橙であったので橙とした。このように考えると、虹の両端は開けてあった。しかし、ハグプリでは、虹の7色の内、緑と橙をなくし、中に赤と紫を置いた。これにより虹の幅が広がり、それとともに、虹では両端であるにも関わらず、視覚的には、赤と紫は似た印象なので、赤のマシェリと紫のアムールが、同じ愛のプリキュアとして登場することに違和感がなくなった。一方、登場順は、過去の5、スマイルと逆向きであり、色も1つずつ飛ばしており、これにより(不人気カラーと呼ばれる)緑が飛ばされることになった。しかし、そのおかげで、4人のプリキュアが、虹の帯の中で非常にバランスよく配置されることになった。
5、スマイルを先例としながら、マシェリとアムールのストーリーを考慮した非常に計算された色選択である。
虹を超えて
その上で、ピンクとローズとホワイトである。ピンクとローズは、既にイメージカラー編で見たが、虹の両端を構成する赤と紫を、色相環で結び円環にする色である。
そしてそれは、昔の日本人も意識していたようで、日本には、"虹色"という色があり、この色は、ピンクに属する色である。
虹色 #f6bfbc
【参考】和色大辞典(https://www.colordic.org/w/)
この"虹色"1色で虹全体を表す。
このことからも、五色プリキュアが、虹を意識して色を配置されたものと考えられる。
残るホワイトが何を意味するか。虹で考えると、虹は光である。光は例えば3原色の赤緑青を混ぜると白になる。つまり、全ての色を混ぜたものを白で表していると考えられる。このように考えると、4人のプリキュアを円環につなぐピンクと近いが、ピンクは虹をつなぎ色相環の円環とするが、白はその色相環全体を包括、つまり繋ぐのではなく全体を抱擁する"まどか"的ポジションのプリキュアである可能性が高い。
で、白い花に手を伸ばしたりする白にこだわりを持つ人がいるんだなぁ…はぐたんというキャラなんだけど。この人やはり怪しい。